ヒュー・ジャックマン主演『グレイテスト・ショーマン』/ちぃろの映画感想文

気軽に楽しめるミュージカル映画


私、ミュージカルが大好きなんですよ。
ディズニーの眠れる森の美女、ブロードウェイのCats、ジョニー・デップのスウィーニー・トッド…アニメも舞台も映画も、ミュージカルって本当に素晴らしいですよね。

「なんで急に歌い出すの?」とか「歌ってる場合じゃないだろ」とか、ミュージカルが苦手な人も多いですよね。わかる、気持ちはわかる。
でもあれって、あれだから。心象風景をわかりやすく伝えるために歌い踊ってるわけだから。むしろ見てる側へのやさしさだから。知らんけど。

そんなこんなで、観てきました。
ヒュー・ジャックマン主演『グレイテスト・ショーマン』

うっかり勘違いしてたけど…

『グレイテスト・ショーマン』の製作陣は、あの『ラ・ラ・ランド』の製作陣なんですって。
だから勘違いしちゃってたんですけど、『セッション』の監督と『グレイテスト・ショーマン』の監督は別なんですね。一緒なのかと思ってました。

『セッション』と『ラ・ラ・ランド』はデイミアン・チャゼル監督で、『グレイテスト・ショーマン』はマイケル・グレイシー監督なんですって。
いや、監督がどうだろうが製作陣がどうだろうが特になにがあるってわけじゃないんですけどね。
ただ、「セッションの監督のやつか!」と勘違いしたまま観に行ってたってだけの話です。セッション大好きなんです。

主人公は実在した人物

これも観終わってから知ったんですが、ヒュー・ジャックマン演じる主人公は、実在した人物だそうです。

公式サイトより引用
『グレイテスト・ショーマン』の主人公P.T.バーナムは、19世紀半ばのアメリカでショービジネスの原点を築いた伝説の興行師。
妻への一途な愛を糧に夢を追いかけた彼は、差別や偏見の中で立ち尽くしていたエンタテイナーたちにスターになれる場所を提供し、エポックメーキングなショーを創造したことで知られている。

まあ、映画を観てればなんとなく「あれ?この人、実在の人物かも?」って思えるくらいなんで、知ってても知らなくても大丈夫でした。

そんなバーナムさんのサクセスストーリーを描いた『グレイテスト・ショーマン』は、はっきり言って、ものすごくわかりやすいストーリー展開です。王道です。起承転結ここにあり!!
映像や演出こそ派手ですが、ストーリーは本当にわかりやすい。っていうか先が読める。ハラハラもしなけりゃ、泣きもしませんでした。

だからこそのミュージカル

ものすごくわかりやすいストーリー展開、これが『グレイテスト・ショーマン』の素晴らしいところです。
ストーリーがわかりやすいということは、必死でストーリーを追う必要がないということで、これすなわち、歌に集中できるんです!!

私が思うに、ミュージカルには「歌いながらストーリーが進むミュージカル」と「その時の感情をひたすら歌うミュージカル」の2パターンあって、『スウィーニー・トッド』は前者、『グレイテスト・ショーマン』は後者なんじゃないかと。

歌いながらストーリーが進むミュージカルももちろん好きなんですが、歌詞の内容を聞き逃したり場面転換を見逃すと、全体がわからなくなっちゃう可能性があるから必死で追いかけなきゃいけないんですよね。
もっとじっくり歌を楽しみたくても、それをさせてくれないっていうデメリットがあるような気がするんです。

その点、その時の感情をひたすら歌うミュージカルは、歌ってる間はストーリーが進まないので安心して歌を楽しめます。
ただただ、歌を聴いて、映像を眺めて、その時の歌い手の感情に浸れるわけです。

『グレイテスト・ショーマン』は、歌とダンスと演出を思う存分堪能できるミュージカル映画でした。

お気に入りのシーン

『グレイテスト・ショーマン』には、大きく分けて9曲のミュージカルシーンがあります。
どれもとっても良かったんですが、個人的なお気に入りを軽くご紹介。

公式サイトより引用
P.T.バーナムが、上流階級相手のショーで成功しているフィリップ・カーライルを自分のショーに参加させようと説得する場面の曲。
ヒュー・ジャックマンとザック・エフロンにミュージカル風の対決をさせるという意図のもとに作られた。「ペースが速くてエネルギッシュ、それでいて共感できるものにしたかった」とジャスティン・ポール。
「アコースティック・ギターの雰囲気があり、ウエスタン酒場での撃ち合い場面の感じになった」

この曲に関しては二人のやりとりが曲中で展開していくのでまじめに歌詞を追う必要がありますが、曲調はもちろん、演出がかっこいい!
小洒落たバーの中で二人が歌い踊るわけですが、それをサポートするマスターにぜひ注目してください。惚れます。

公式サイトより引用
上流社会に受け入れてもらえない現実を知ったバーナム一座のパフォーマーが、ショーの中で輝く自分たちを奮い立たせるように歌う曲。
「世間からお前には愛される価値がないと言われても、自分を愛し、自分に自信を持つことが大切だと強調するには、とても強烈な女性の声による生々しいパワーが必要だと思った」とジャスティン・ポール。
その期待に応えて、レティ役のキアラ・セトルが圧巻の歌声を聞かせる。

女性の力強い歌声が好きな私にはどストライクの、めちゃくちゃかっこいい曲でした。
切なさや悲しさを湛えて、強く生きる女性ってたまんないですよね。

気になる方はお早めに

『グレイテスト・ショーマン』は2018年2月15日から公開されているので、そろそろ公開終了する劇場が出てくる頃かもしれません。
サーカスシーンはスクリーンで見たほうが断然楽しめると思いますし、ヒュー・ジャックマンのパワフルでセクシーな歌声も大音量で体感するのがオススメです。

ミュージカルって、一度見ればあとは曲を聞くだけで映像を脳内再生できるのがいいですよね。
Catsもスウィーニー・トッドもサントラ持ってて、聴くだけで全編脳内再生可能です。なんてお手軽なの。

『グレイテスト・ショーマン』のサントラ、買おうかどうか迷っててまだ買ってないんですけど、たぶんそのうち買います。
ヒュー・ジャックマン、歌うまいんだよなぁ…毛むくじゃらのウルバリンとしてしか認識してなかったので、個人的にはものすごくびっくりしました。(レ・ミゼラブルもヒュー・ジャックマンらしいです。)

気になってる人は、観に行っちゃうといいよ。後悔はしないはずだよ。劇場へ急げ!!

『グレイテスト・ショーマン』公式サイト
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