mugazine×文字=むがもん。
ルールはたったひとつ、文字のみであること。
お皿とからだ
ごはんの後、ふと思いながらお皿を洗う。
「お皿を洗いやすいごはんは、からだにもいいんじゃないかな?」
以前はお皿を洗うのが嫌でたまらなかった。いろいろなものを食べていた頃のお皿は、ぬるぬるしていて手強かったから。でも、食べる物が変わってから、ふとその洗いやすさに気づいた。
スポンジやフライパンにこびりついた油汚れを、洗剤で分解して流す。けど、これがもし体の中だったらどうなっちゃうんだろう……。
消化器官がなんとかしてくれているとはいえ、そんなハードな仕事を押し付けていたら、いつかは健康を損なってしまうかもしれない。
わたくしも時々は肉や魚を食べてみるけれど、体に合わないみたい。だから基本は菜食。いわばゴリラ食だ。
よく「年を取ると脂っこいものが食べられなくなる」なんて言われるけれど、大人になると自由に食べられるようになるから、人はつい無茶をしがち。
焼肉、かつ丼、天ぷら、ラーメン……昔の食生活を思い出すと、いろんなものを平気で食べていた。でも、それが食べられたのは元気だったからなのか、元気だったから食べられたのかは分からない。
ただ、今はお皿が洗いやすいごはんのほうが、心も体も調子がいい。お皿の洗いやすさとからだへのやさしさには、きっと比例関係があるんじゃないかな。
今日のお昼は、たっぷりの野菜ときのこを入れたお味噌汁、新大正米のお餅。やっぱり今はこういうシンプルなごはんが心地よいもんね。