みなさまHello!
アメリカの空港の片すみに座り、「人生初のアメリカで自分で買ったコンブチャとバナナ」をもぐもぐしております、わたくし多神和でございます。どうもどうも。
目の前には、でっかく ORGANIC と書かれた棚。見たことないジュースがずらり、サンドイッチがぎっしり。
その中からわたくしが選んだのが、このSYNERGY KOMBUCHA・Watermelon Wonder。
名前がすでに奇跡。そしてメキシコ産チキータのバナナ。アメリカ初の買い物が、この2点セット。
富山で白湯を毎日すすっていたわたくしが、まさかアメリカのオーガニック屋さん(名前なんだったっけ)でコンブチャ&バナナを購入して、もぐもぐしているとは。
ほんと奇跡。
というわけで、今日はまずどうしてわたくしがアメリカでコンブチャ飲んでバナナ食べているのか、その不思議な道のりを遡っておこうと思います。
では、時を少しだけ巻き戻します。
世界とわたくし
唯一の海外経験といえば、中学時代の韓国・ソウルでの暮らし。
父の仕事の都合(外交官勤務といえば聞こえはいいですが)で、家族ごと引っ越した約2年弱。
とはいえ語学の才能は壊滅的で、今でもすぐ出せる韓国語は
화장실 어디예요?(トイレどこですか?)
くらい。トイレだけは間に合わせます。
大学ではフランスに行きたくてフランス語を履修するも、記憶に残っているのは「アビニョンの橋の上で」を歌ったことだけ。大好きな「星の王子さま」すらフランス語では読めません。
語学とわたくしの相性は、縄文人と電話機の初対面みたいな距離感でした。文化が違いすぎるのか、なんなのか。どうにも使い方がわからない。
海外旅行とわたくし
世界はずっと気になっていたのに、なぜか行けない。
インドに行く計画は2回流れ、パキスタンに長期滞在する予定も気づけば霧散。
まるで海外という扉が、わたくしの前ですっと閉じるような感覚。
わたくしは多分海外とは縁がないのだと勝手に納得していました。
どっこい。
世界はわたくしをしぶとく覚えていた。
運命とわたくし
ある日突然、じゅん(人生の親方)のお姉様夫婦からのひと言。
「アメリカに遊びに来ない?」
……わたくしたちに?アメリカ??世界さん、急にどうしたの。
でもその瞬間、わたくしとじゅんは目を合わせ、
「え、いいの!?行く!!!」
と二つ返事。ほぼ反射。飛行機怖いじゅんと海外旅行に縁のないわたくしが、ですよ。
「感謝」という言葉が軽く聞こえるほどの大感謝で、それ以上の表現をしようとすればするほど、感謝の気持ちが表現できなくなるような、どうにも表現しきれない大大大大大感謝。
旅の準備とわたくし
ここからがもう、小さな大騒ぎの連続。アメリカ行きを断念しそうになるほどに。
コートどうする?いらない?
アメリカ滞在中にリノに行くという予定とリノは寒いということだけは聞いておりましたが、なんせ海外旅行の経験値限りなくゼロに近い二人。
薄手ダウン、ベスト……メリノウールのタイツ、靴下……メリノウールのシャツ……。
旅の準備は修学旅行の子供以上にまごまごしていて、何度ワークマンに通ったか。
LUSHどばぁを全力で避けたい
固形シャンプーよりボトルがいいの?ボトルでいいの?ジップロックに入れてても「どばぁ」ってなる?
だってもうボトルの買っちゃったもん。
旅の準備は常に小さな命がけ。
スーツケースどうする?
直前になって予定していたスーツケースが使えず、「買うの買わないの」に。
無事、激安スーツケースを入手し、ことなきを得ましたが、お買い物はいつでも慎重派のじゅんと直感で買っちゃう派のわたくしとは何かとスムーズにはいかず。
旅立ち前の我が家は、ワクワクと不機嫌のミルフィーユ状態でした。
ちまきさんお腹ゆるゆる
愛犬ちまきさんは山室さん宅に預ける。
そこまでは良かったのですが、季節的に冷えてきたこともあってか、ちまきさん急にお腹のゆるい日々に。おしりも床もうんこがべちゃあ。
こりゃいかん!ともこもこフリースを敷き、もこもこフリースのあったかい服を着せていたら、今度は静電気のせいかお口周りがかぶれてしまい。慌てて綿のふかふかベストをAmazonで購入。
ごはんをお湯でふやかしてからあげることと、綿ベストでお腹は無事復調。いい状態でちまきさんを預けることができました。
そして、出発の日とわたくし
白湯を飲んでここまではいつもの朝。おみそさんに新高岡駅まで送ってもらい。大きな荷物で新幹線に乗りながら思いました。
「ああ……わたくし、ほんとうにアメリカへ行くのね」
人生のページがぺろりとめくれた音がしました。
そして今、わたくしはアメリカでコンブチャを飲み、バナナをもぐもぐしているのです。
このあとすぐに始まる、英語との壮絶(?)な攻防戦は、続編でたっぷりお届けいたします。




















