2月15日は、お釈迦さまが入滅された日。
いわゆる「涅槃(ねはん)」に入られた日で、全国各地で涅槃会(ねはんえ)が営まれます。
高岡市では、その法要に向けて「涅槃団子」をつくる風習があり、今年も高岡市伏木にある臨済宗のお寺、国泰寺さんへお手伝いに行ってきました。
実はこれ、北陸特有の文化。
富山・石川・福井・長野・新潟あたりで見られるそうです。
昨年に続き2度目の参加。
でも今年はちょっと事情が違いました。
先輩不在も、ひとり突撃!
去年は、地域おこし協力隊の先輩・佐藤順さんにお誘いいただいて参加しました。
しかし今年はパイセン不在。まさかの、ひとり参戦です。
ちょっと緊張……。
しかも前夜は、展示の申込書を書きながら内容を練り直し、気づけば深夜1時近くまで作業をしていました。
結果、めちゃくちゃ遅刻。ごめんなさいぃいいいい!
朝から肩が攣りそうになりながら、国泰寺さんへ駆け込みました。

今年は雪がほとんど残っておらず、昨年とはちょっと違う景色。
部屋に入ると、すでに地域の皆さんが賑やかに作業中です。

「地域おこし協力隊の冨田です!お手伝いに来ました!」
と挨拶して、手を洗い、いざ戦場へ。
去年も参加していた小学生くらいの男の子も、なんだか一回り大きくなっていて、時間の流れを感じます。
2年目の洗礼。まさかの切る係
「お姉さん、こっちお願い」
と呼ばれて向かった先は、団子の切り分け係。

え、丸める係じゃないの?
2年目って、そういうこと?
見よう見まねで均等に切っていきますが、丸め隊から声が飛びます。
「なんか大きいな」
「ちょっと小さいなあ」
うひゃあ、ごめんなさい。
「そんなこと言わんでぇ」
と、同じく切る係のお姉様がフォローしてくれる優しさに、きゅん。
お姉さまの包丁さばきをガン見しながら、慎重に修正。
でもまた違うと言われ、正解が分からなくなる。
団子は包丁にくっつくので、こまめに布巾で拭きながら、ひたすら切ります。
「ああ!大きいの小さいのあります……」
言われる前に先に謝っていると、
「あんたらしいわ(笑)」
と優しく笑われて、きゅん。
遅刻してきた新参者を温かく受け入れてくださる地域の皆さま。
本当にありがたいです。

やさしく教えてくれて有難いです
20年選手の知恵がすごい

休憩中に、隣で団子を伸ばしているお兄さまに聞いてみました。
「何年やってるんですか?」
「かれこれ20年」
と仰るのだからびっくりびっくり。
かつて、多い時は5つのお寺でお団子作りされていたそう。
そして今年は、お餅を伸ばすマシンを新しく自作されたとのこと。

スムーズなスライド機構に使っているのは、なんとドア用の部材。
現場の知恵、恐るべし。

熟練の技と知恵により、
丁寧に、確実に、静かに仕事が進んでいきます。
湯気の向こうで、作業はつづく
「あんたどこに住んどるの?」
「へえ、東京から来たの?」
「国泰寺の末寺に全生庵っちゅう寺があってなあ、歴代の総理大臣が坐禅組んどったんや」

わいわいお話しながら、ひたすら切り続けます。
丸められた団子はすぐに茹でられ、別室へ。
シートの上に整然と並べ、2月15日の涅槃会まで乾燥させます。

湯気でもうもうとする部屋。
ストーブはあるけれど、かなり寒い。

低い姿勢で並べるのもなかなかの重労働です。
最後の団子が届き、整列完了。

昔はこの団子をばら撒くだけで食べなかったそうですが、今は参列者が減ったこともあり、手渡しになったのだとか。

お守りにもこのお団子が入っています。これがまた可愛い。

2年目の朝を終えて

撮影を終えて部屋に戻ると、皆さんはもう帰られていました。

朝一番の一仕事、お疲れ様でした!

国泰寺さんからお弁当とお茶、お菓子までいただき、遅刻した身ながらありがたく頂戴しました。有り難き幸せ。

まさか今年は一人で参戦し、しかも切る係を任されるとは思いませんでしたが、本当に楽しい時間でした。
地域の文化は、こうして人の手と会話の中で続いていくのだなあと実感します。
来年も、また行きたい。
その時は、もう少し均等に切れるようになっているはず。
たぶん。




















