【カフェ部】やってるの?やってないの?扉の向こうは、極厚モーニング。【モーニング】

児童文学作家の新藤悦子さんからのご縁で、先日突然豊橋美術博物館での「中村正義展」に行ってきた。

そのついでで向かった秋野不矩美術館。何年も前から行きたい場所ではあったので、ついでというには相応しくない熱量でしたけど。それはさておき。

で、その前に立ち寄ったお店が「コーヒーショップモア」でした。

知らない土地でのモーニングは旅の醍醐味

旅先の朝ごはんって、ちょっとした賭けみたいなところがあるよね。

「めちゃくちゃ当たり!また行きたい!」と思っても、遠方ならそう頻繁には行けないし、大ハズレだったとしても「まあ旅の思い出ってことで」と割り切れる。

今回は……正直、外観からして「ハズレの予感」が漂っていた。

看板を探せ!!

だって、やっているのかやっていないのかすらわからない佇まい。看板もひっそりしていて、扉の向こうに人の気配も感じられない。こういうとき、扉を開けるのには少し勇気がいる。

でも、開けちゃう!えいやっ!

「カフェ」じゃなくて「家」だった

扉を開けた瞬間、あれ? と思った。

「カフェ」っぽくない。どころか、「喫茶店」ですらない。

むしろ「家」だった。

ベビーカーがあったり、扇風機があっちむいてたり。帰郷感がすごい。

カーテンの質感、木製のテーブル、壁に飾られたちょっと色あせた絵――どれも、おばあちゃんの家で見たことがあるようなものばかり。

色褪せた絵……っていうかジグソーパズル!!!

初めて来たはずなのに、どこか懐かしい。

カフェに求める「非日常の空間」はここにはないけれど、かわりに「帰ってきたような安心感」があった。

ワンコインでこのトースト!?

メニューを開くと、モーニングの記載がない。

「やってないのかな?」とドキドキしながら店主に聞いてみると、「あるよ」とのこと。

しかも、コーヒーとトースト、サラダがついて500円。

「でも、トースト半分だとおなかすきそうだよね」と親方(同行者)が言うので、念のためたまごサンドも追加しようとしたら、「トーストはこれ一枚ついてくるよ」と教えてくれた。分厚い。

……たまごサンドはやめておいた。

やがて運ばれてきたモーニング。

目の前に置かれたお皿を見て、「おお……!」と声が漏れる。

分厚いトースト。こんがり焼けた表面に、マーガリンがじわりと染み込んで、ふわりと立ち上る香ばしい香り。

一口かじると、さくっ、ふわっ。絶妙な焼き加減。パンそのものの甘みとマーガリンの塩気がじんわり広がる。ああ、幸せ……。小麦とトランス脂肪酸のことは今だけ忘れることにする。

とか言ってたら今どきのマーガリンはトランス脂肪酸少ないらしいですね。(さっき思わず調べた)やさしい時代になりました。

サラダもすごい

すごいのはトーストだけじゃなかった。  

サラダも、すごい。  

「とりあえずレタスとトマト」みたいな簡素なものじゃなく、もりもりの葉っぱに、絶妙な量のドレッシング。しかも、下のほうの葉っぱにもちゃんとかかってる。

さらには、見るからに手作りのポテトサラダが添えられていた。  

このポテトサラダ、じゃがいもだけじゃなく、かぼちゃだったり、ブロッコリーだったりのお野菜も入っていて、ほどよい酸味とまろやかなコクがある。「あ、これ絶対お店の自家製だ」と確信する美味しさ。

しかも、ゆで卵までついて500円。

お得すぎやしませんか。

まとめ:地下足袋率100%

パーテーションとしての観葉植物がすてき。

ふと気づくと、店内にいるお客さんが我々を含めて3人。

そして、どういうわけかその3人全員が地下足袋を履いていた。

偶然にしてはすごすぎる。まあ、3分の2はわたくしと親方なので、あと1人が地下足袋だっただけですけれど。それにしても。

思わず「これ、記念写真撮りたいな……」と思ったけれど、さすがに声はかけられなかった。

またいつか、あの分厚いトーストを食べに行きたい。

そのときも、地下足袋率100%だったら、次こそ写真を撮ろう。

コーヒーショップ・モア

所在地: 〒438-0121 静岡県磐田市神増265−3
定休日: 日曜日
営業時間: 8:00〜17:00
電話番号: 0539-62-4181

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