【バタバタ茶】バタバタして心癒されるひとときを!(富山県朝日町)

お茶で癒される瞬間を体感してきました

春ですね。出会いと別れ、新生活の始まり……あれこれバタバタしそうな季節。そんな時にこそ、ゆったりとしたひとときを過ごしたい方におすすめしたいのが「バタバタ茶」です。

名前からしてバタバタしてますが、効能的な面はもちろん、五感でも最高に癒されます。心も身体もあたたまってください。

糸魚川で発見した「バタバタ茶」

ご存知ですか?バタバタ茶。先日新潟県の糸魚川に行った際見つけたんですが、激しく気になっちゃったのにその場では買わなかったんです。なぜならバタバタ茶の飲み方の説明を読んでいたらあまりに謎すぎて。

だってね、いいですか。

  1. 茶碗によく煮出したバタバタ茶を少量入れます。
  2. 次にごく少量の塩を入れ、茶筅を前後に動かしてバタバタと泡立てます。
  3. 泡が細かくなめらかに、盛り上がるくらいたったら出来上がりです。

……ですよ!!!茶筅(ちゃせん)が読めなかったとかそんな理由じゃないですよ。作り方がわからなさすぎ。普通にお茶っ葉を買うつもりだったのに、こんなの難易度高すぎて買えないです。わたくし好奇心の塊であることは自負しておりますが、あまりに意味がわからなさすぎました。

でもいいの。「バタバタ茶伝承館」なるものの情報を入手してしまったから。ふははは!

というわけで突撃してきました。バタバタ茶伝承館。

バタバタ茶伝承館

気になったバタバタ茶は糸魚川のものでしたが、伝承館はなぜか富山県の朝日町にありました。若干不思議に思いつつも近いからなあなんて思いながら車を走らせていたらたどりつきました。

日曜日、火曜日、木曜日がお休みという、何も考えずにふらりと行ったら半分近くの確率で泣くことになるであろう開館時間ですので、くれぐれもお気をつけください。我々何も考えずに行くことを決めたら奇跡的に開館日でした。(とはいえ一応電話で連絡して確認しました)

そして本当に開いているのか不安になるたたずまいです。シャッターは閉まってるし……。(シャッターのところは入り口ではありませんでした)

おそるおそる中をのぞくとそこはおばあちゃまたちの憩いの場でした。とはいえちょうどお帰りになるタイミングだったようで、残ったのは伝承館のおばあちゃまお一人と我々のみ。

バタバタ茶で癒された!!

伝承館ではバタバタ茶を体験することができます。ここでもコロナ対策はバッチリ。安心してバタバタできます。

おばあちゃまが五郎八茶碗という茶碗にお茶を点ててくれました。

抹茶茶碗よりもひとまわり小ぶりのかわいらしい茶碗です。そこにお茶を入れて夫婦茶筅と呼ばれている2本合わせてできた茶筅を使って泡立てます。

あっという間にもこもこの泡が出来上がりました!

このお茶わたくしがバタバタしたのと写真撮るのにまごまごしたせいで泡が弱いです……。

そしてお茶と一緒にお茶請けまで出してくれました。やだこれ絶対おいしいやつ。バタバタ茶といただきます。

お写真だとわかりづらいですが、茗荷と錦糸瓜の奈良漬みたいなお漬物が史上最強においしかったです。大量購入したいほどに。しかしこれおばあちゃまの手作りで、ここでしか食べれません!

バタバタ茶は後発酵茶というのもあるんでしょうけど、泡立っているからとてもまろやかでおいしかったです。お抹茶やカフェラテとかと同じ効果なんでしょうね。

心も身体も喜んでるのがわかります。なんという癒し空間。もう帰りたくない。

お茶はおかわり自由で、自分たちでバタバタさせてからいただくことが出来ます。

そして、自分でやってみて気づいたんですが、このお茶を「バタバタ」している瞬間もなんともいえない瞑想効果があるんです。

あの泡立つ音とあの泡が動く感触、そしてお茶のいい香り。そしてあたたかいお茶碗。そしてまろやかでおいしいお茶。何もかもが癒しです。

これは体験してみないことにはわからないと思いますが。

朝日町と糸魚川のバタバタ茶は微妙に違う

富山県朝日町の蛭谷(びるだん)集落で古くから飲まれているバタバタ茶。

新潟県の糸魚川にもバタバタ茶はあるのですが、糸魚川のバタバタ茶はいろんな茶葉がブレンドしてあるのに対し、朝日町のバタバタ茶は一種のみだそう。(そういえば糸魚川のバタバタ茶はいろいろブレンドされてました。糸魚川のバタバタも買って飲み比べしたいですねそのうち。)

朝日町のバタバタ茶には嬉しい効果が!!!

朝日町のバタバタ茶はヤブキタ・富春(ふうしゅん)という品種の茶葉を後発酵させたもの。カフェインもカテキンも少ないので飲みやすいし、胃腸にもやさしめ。

富山大学学術研究部バイオ材料研究室の分析によると、バタバタ茶にはポリフェノールやイソフラボン様物質を多く含んでいることが実証されたそう。

バタバタ茶には脂肪の吸収を抑制する働きがあるほか、美肌効果や血液をサラサラにする効果が期待されています。

ということで、老若男女みんな嬉しいお茶なので飲むしかないじゃんよ!

初体験から数日、バタバタ茶を飲んでますが、嘘みたいに手がすべすべです。顔も洗顔時にすべすべでびっくりしました。

飲み方わかったから買う!つもりだったのに

バタバタ茶伝承館でバタバタ茶を体験したので、もう怖いものなしです。お茶の立て方もわかりました。

そしてあの「バタバタ」している瞬間の癒し、お茶をいただいている時の癒し、これはもう家でも「バタバタ」したい!する!!するするするったらする!!ということでバタバタ茶セットを買い揃えることに。

伝承館にお茶っ葉が売られていたので迷わず買いました。

ところがですよ。

茶碗と茶筅は売られてないそうで……。

しかもしかも茶筅は職人さんがいないとかで、もう作られていないそう。え……じゃあもうこのバタバタ茶も終わっちゃうの……。伝承館まであるのに、茶筅がなくて伝承されないだなんて悲しすぎる。

絶望しかけていたら、「もしかしたら『なないろKAN』というところに行けば茶碗と茶筅も買えるかも」と教えていただけたので、行ってきました。

どうかどうか茶筅がありますように!

なないろKANにもなかった

お天気がイマイチだったこともあってなかなかどんよりとした色の建物。名前とは裏腹な「なないろKAN」がそこにありました。思わず急ぎ足で館内へ。

わ!わ!わ!ありました!五郎八茶碗。そしてそこに茶筅も!!!

ぬ……でもこれどう見ても販売用じゃない。

販売している茶筅はありますかと聞いてみたところ、やはり茶筅は販売していないそう。ぐぬう。

これじゃおうちでバタバタ茶が飲めないじゃないか!この気持ちをどうすればいいの。

どうにか茶筅を入手する方法はないものか、館員さんに半べそで聞いてみたところ、「普通の茶筅でも…やれるんじゃないかと…思います……」と言われました。

実に頼りないお返事ではありましたが、こうなったら普通の茶筅でやってみるしか。

もう夫婦茶筅のことは諦めるしかないのか。

もやもやとした気持ちのまま、茶碗を二つ購入。そして近くにある旧川上家へ。

旧川上家でもバタバタ茶の振る舞いがあるということだったので、もしかしたら茶筅について何か聞けるかもしれないという淡い期待を抱きつつ。

だが旧川上家にもなかった

ついさっき伝承館でお腹いっぱいになったはずなのに、不思議と飲めちゃうのがバタバタ茶。茶碗に注ぐ量が少量だからなのもあってか、旧川上家でもおいしくいただきました。

こちらは鉄瓶とマメタンだったのもあってか、伝承館よりもさらにまろやか。でも泡は伝承館のおばあちゃまの方がきめ細かくこんもりしておりました。

この旧川上家は江戸時代の町屋を移築・復元したものらしいのですが、広すぎず狭すぎずな心地よい広さの建物にも癒されます。

そしてここにも茶筅はありませんでした。とはいえ、継承者はいるとか。そして現在修行中なので、そのうちまた販売されるんじゃないかというお話を聞き、なんとなく一安心。

とはいえ、おうちでのバタバタ茶はやっぱり諦めるしかないのでしょうか。もしくは数年待つしかないのでしょうか。神よ。

諦めきれず探し回…ったりもせず茶筅ゲット!

お茶っ葉も茶碗も入手してしまったので、茶筅が欲しくてたまらない。

でも伝承館にもなないろKANにも旧川上家にもない。諦めきれないわたくしはネットの海をさまよいました。うそ。さまようってほどでもなく、案外あっさり見つかりました。

「夫婦茶筅」で検索したところ、ソッコー見つかったのでした。ただし、糸魚川の茶筅でした。それが朝日町で使われてるものと同じかどうかはわかりません。

ただ、普通の茶筅よりは絶対こっちの方がいいだろうということで迷わず購入。

あまりにいいイキオイで買ってしまったので、茶筅しか買わなかったことが激しく悔やまれます。送料だってかかるのに、なんでついでに糸魚川のバタバタ茶買わないの……ばかばかほりたみわのばか。

まとめ バタバタ茶という癒し

バタバタ茶と出会ってしまってから、バタバタ茶のことを知りたすぎてバタバタしてしまいましたが、とても魅力的なお茶でした。

味はもちろん、バタバタさせることによる、香り、泡、音、ぬくもり……。何もかもに癒されました。

そしてバタバタ茶を大切に思う方々の心。どうかバタバタ茶が続いていきますように。

機会があればぜひバタバタ茶伝承館へ!

お伝えし忘れていましたが、あのおいしいお茶もおばあちゃま手作りの超絶おいしいお茶請けもびっくりすることに無料なんです。

さらに本までいただいてしまいました!じっくり読みます。ありがとうございます。

さて。お茶っ葉も茶碗も茶筅も揃いましたので、次回はおうちでバタバタ茶を楽しみたいと思います!!!

おまけ バタバタ茶巡りをバタバタしたい方へ

バタバタ茶を全力で体験したい場合、それぞれの開館日にご注意ください。わたくしバタバタ茶の神に愛されていたのか、幸い1日で全て巡ることができました。(なんなら茶筅もゲットできましたし!)

金曜日か土曜日であれば1日で巡ることができるんじゃないでしょうか。あとは直接お問い合わせください。

バタバタ茶伝承館

バタバタ茶伝承館の開館日時は

月曜日、水曜日、金曜日、土曜日の10:00〜15:00(12:00〜12:30は休憩)
※冬季間は営業を休止しております。

住所:朝日町蛭谷484

電話:0765-84-8870

なないろKAN

なないろKANの開館日時は

日曜日、水曜日〜土曜日の9:00〜17:00

住所:朝日町横水300

電話: 0765-83-3700

旧川上家

旧川上家の開館日時は

月曜日、火曜日、木曜日〜土曜日の9:00〜15:00
※冬季間は営業を休止しております。

住所:朝日町横水302−1(歴史公園内)

電話:0765-83-1950

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ほりたみわ
クリエイター(イラスト、漫画、熊手、ヒーリング、瓦職人) チーママをやっていたスナックランデブーは魂のかたわれ、はるじが肉体の衣を脱いだことにより閉店しました。ときどき企画&プロデュサー。どこにも偏り切れないカラフルな人。