ネタバレあり！な後編です…ご注意！！

◉「PEACH FOR ALL ALL FOR PEACH」の裏話…桃太郎俳優®神木優くんに聞きました！（前編）

からの続きです。

前編では舞台に上がるまで、そして舞台上でのお話でしたが、ここから先は演じていたお話そのものについて…しかもなかなかのネタバレが含まれますので、読む方は心してどうぞ！

公演を観ていない方にはちんぷんかんぷんかもしれませんが、次回のための予習がてらお読みください。

バカバカしさと感動のキスシーン

ー最初のキスシーンなんてバカバカしさ全開で最高におもしろかったのに、終わりのキスシーンなんてもうぐっとくるじゃないですか。あれ、うわあやられたー！って思いました。

あはははは(笑)あれ、仲間が出てきてからは意外と早いんですよ。終わりまで。仲間が出てくるまでが半分なんですよね。だからあのキスシーンとかは半分なんです。

ー観てない友達に説明しながら思い出して泣きそうになって…おかげで説明ぐだぐだでした。

そんなに説明するような話でもないですけどね(笑)

でもあれ…観た人の9割がいろいろ勘違いしてるんです。最初に犬と猿とキジが出てくるじゃないですか。で、太郎大将が捕まってる。みんなこれが桃太郎だと思ってるんですよ。

ーそうですね、最初そう思いました。

そう。太郎さんなんですけど…太郎さんが桃の鉢巻巻いてるだけなんですよね。で、その鉢巻を渡された「私」はもともと桃太郎なんですよ。名前が吉備津彦命（きびつひこのみこと）で、桃太郎さんなんです。

で、その人が最初から名前を名乗らずにストーリーが進んでいって、最後桃太郎だって言って、結果大将となって犬と猿とキジがいるという。

だから「普通の昔話の桃太郎の裏には太郎という人がいた」という話になるんです。

ー太郎さん…(笑)

それをみんなは「あの太郎という人が桃太郎さんで、鉢巻を渡して名前をあげたんでしょ」って思ったりしたみたいで。そういうふうに観る人も多いんです。

人によっては「桃太郎どこに出てきたの？」っていう声も。

「熱量」を伝えたい

でも、僕の中で感じてもらいたいのは「熱量」だから、ストーリーは最終的には正しくわからなくてもいいかなって思うんです。冷静に考えるといろんな矛盾点もあるので。

「君」はわざわざ飛行機事故を起こしてまでこの島に連れてきて…とか。「君」が死んじゃったらどうしてたの？とか。

ーたしかに。でも機械だから死なないのかなって思ってました。

あはは（笑）でも水に濡れちゃってますからね。

ーしかも海水ですもんね。

あははははは（笑）そうなんです。そういうのも完全に度外視しちゃって「死んでる人間を機械の鬼にしてやったわ。あははは」なんて、もう死んでんじゃん！とかね。いろいろあるんですけど…。

でも最終的にはいいですよね。そういうところじゃない話だから。

っていうのが伝わったら僕としては満足かなと。マラソンのあの感動を演劇で伝えきれたらいいかなと。

ーいやあもうそれは確実に伝わりました！やっぱり吉備津彦ってなじみがあるのは岡山県民くらいですよね。（ほりたみわは岡山県生まれ）

全然わかんないです。普通の人は「きびつひこのみことって誰？いきなり神様の名前出てきたけど…」っていう感じです。吉備津彦命が桃太郎のモデルっていうこともわからないし。

ーですね。このあたりのことを予習復習して観るとより楽しめますよね！またたくさんの人に観てもらいたいです。

また出来るようにがんばります（苦笑）そう簡単にはできないですけどね。

でもあれこないだは結構大きいところでやりましたよね。350人とか。それが50人くらいのところになった時にはおもしろいことになるんですよ。照明とか音楽とか違ってくるので全然違う印象になると思うんです。そういうところでやってもおもしろいかなって思うんですよね。

なのでやらないってことはないと思います。喉は強いんですけどね。あれだけしゃべってあれだけ叫べますから。

90分一人芝居を小道具なし、セットなし、衣装ジャージ、で伝わったっていうのはうれしいことですよね。音楽と照明と脚本と演出に助けられたのも大きいですけど。また…体力つけてがんばります！

ー喉すごいですよね！90分ですもんね。あれはびっくりしました。そして衣装ジャージで感動させられるんですもんね！素晴らしいです。そして…体力つけてまたぜひ2回目お願いします。楽しみにしてます！応援してます！

2回目の公演もあるかも…？

というわけで、かなりのネタバレでしたが、いろいろ知ってから観るとよりぐっとあの世界を楽しめるんじゃないかと思いました。

とっても素晴らしい一人芝居の裏側…しかもとっても貴重なお話をして頂き、桃太郎俳優®神木優の「熱量」を激しく感じることが出来ました。今回まさかの突然の取材でしたがご快諾頂き、本当にありがとうございました！

次回の公演を楽しみにしつつ、今後の情報はホームページをチェック！
◉神木優HP