アカデミー賞4冠達成の話題作「パラサイト」を観た!(前半ネタバレなし)
2019年カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドール賞を獲得、ゴールデングローブ賞では外国語映画賞を獲得するなど日本での公開前から期待されていた今作。
2020年のアカデミー賞6部門にノミネートされていましたが、見事、作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞を受賞しアジア映画としては初の4冠という快挙を達成しました。
また、英語以外の外国映画が受賞するのは史上初ということで、めちゃくちゃすごいです。
この記事を書いている2月10日15時現在、Twitterのトレンド1位、Google検索ランキングも上位に上がり、映画のオフィシャルサイトに繋がらないほどの話題振りです。
そのティザービジュアルから様々な憶測がされるも、ネタバレ厳禁と監督自身が周知していたのもあり(https://fansvoice.jp/2019/12/26/parasite-no-spoiler/)、敢えて何も事前情報は調べずにどんなストーリーなのかワクワクしながら観てきました。
なので前半はネタバレせずに感想を書いていきます!
後半は物語の核心には触れずにちょっとネタバレしつつご紹介していきますので、もっと知りたい方は最後までどうぞ。
あらすじ
全員失業中で、その日暮らしの生活を送る貧しいキム一家。長男ギウは、ひょんなことからIT企業のCEOである超裕福なパク氏の家へ、家庭教師の面接を受けに行くことになる。そして、兄に続き、妹のギジョンも豪邸に足を踏み入れるが…この相反する2つの家族の出会いは、誰も観たことのない想像を超える悲喜劇へと猛烈に加速していく――。(filmarksより引用)
ホラー?サスペンス?いやいやコメディスリラー!
怖い映画は基本的に映画館で観たくない私ですが、単刀直入に言うと、ホラーではありません。敢えて言うならコメディースリラーでしょうか。
詳しく言えないのがもどかしいのですが、多分日本映画の「リング」の方が100倍怖いのでご安心を(個人的な感想です)。久しぶりにハラハラしました。
あらすじにある通り、登場人物はキム家とパク家が中心となっており、描かれる舞台もあまりにも狭い範囲なのに、怒涛のストーリー展開に無理がなく、飽きがきません。
あれも伏線だったの?!と、最初から最後までとにかく目が離せないのは監督の手腕ですね。
リアリティ、ユーモア、ストーリーテリング全て満点
題材的にも「万引き家族」を彷彿とさせる作品ですが、「パラサイト」は圧倒的にエンターテインメント性が高いという印象です。
想像よりも丁寧に格差社会や社会問題的な部分を描くのかと思いきや、穏やかな始まりとは打って変わって、物語が進むにつれてどんどん緊張感が増していきます。
ああ、ティザービジュアルであの人が持っていたアレはこうなるのか・・・と気づいた時はゾッとしました。
やはり映画の醍醐味は、予告やビジュアルがどう本編に繋がっているのかという予想をして観ることだと思います。
それらを裏切る展開に魅了され、解けなかった謎を再び解明したくて何度も観てしまうような映画が個人的には面白いと感じます。
ワンハリ以上に駆け抜けるラスト!
同じくアカデミー賞に作品がノミネートされ、ブラッドピットが助演男優賞を獲得したクエンティン・タランティーノ監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(通称ワンハリ)も、物語後半の怒涛のストーリー展開に圧倒されましたが、それを上回る衝撃がありました。
しっかりと伏線を回収しつつ観客をまるごと飲み込んでいくジェットコースターのような展開。後半はついていくのに必死でした。
大好きなシネマイクの濃厚バター醤油味を上映中に食べ切れなかったのは初めてです。
ぼっち鑑賞しかしない私ですが、今回ばかりは友達と観て感想を言い合いたくて仕方ありません。