寝たような寝てないような朝、わたくし東京へ

寝たような寝てないような、首がもげたような、もげてないような朝。
五反田駅にて。DJ AKKYこと、りゅうちゃんとの待ち合わせ。
わたくし、本日夜行バスで東京へやってまいりました。おはようございます。ってもうお昼ですね。こんにちは。それとも読んでいるのは夜?こんばんは。
どっこい、このお話をあなたが読む頃にはわたくしはもうおうちにいることでしょう。だって今もうお家だもん。
さておき。ちょっと不思議な体験をしたのでお話させてください。
いつものようにBOSEのノイズキャンセリングイヤホンをつけて、竹原ピストルなんぞ聴きながらぼんやりしておりました。
改札の前、目の前にはパン屋さん。そこにあるのは知っていたけれど。なんだか今日は静か。
パンが、におった。イヤホンを外した瞬間に
そろそろりゅうちゃん来るかなあなんて思いながらイヤホンを外したその時。
イヤホンを外した瞬間——パンが、におったのです。ものすごく。
ふわあ〜っと、香ばしい匂いが鼻に押し寄せてきました。
「今まさに釜から出ました!」みたいな、焼き立てほやほやほっかほかパン。
え?さっきまではこんな匂い、してなかったよね?
急に鼻が開通工事でもされたみたいな衝撃。
そのあとりゅうちゃんと無事に合流して、朝っぱらからお茶。
会話は軽快、けれどもわたくしの頭のなかでは、さっきのパンのことがずっとこびりついておりました。
プロントでまた……今度は玉ねぎ
りゅうちゃんとばいばいして新宿に戻ったわたくし。次の舞台はプロント。
アサイーヨーグルトを注文し、またもやイヤホンを装着し、お次は映画鑑賞。
夜行の疲れがどっと出てきたころ、ふとイヤホンを外したその瞬間。
来ました。こんがり玉ねぎ。
こんがり焼けた玉ねぎのあの匂いが、突如として鼻を襲う。もちろんわたくしが飲んでるアサイーヨーグルトにそんな攻撃力があるわけもなく。
どうやら店内キッチンからの香りだった模様。
でもやっぱりその匂いが来たのはイヤホンを外した“その瞬間”だったんです。
わたくしが名づけた新感覚:ノーズキャンセリング

わたくし、ここで確信しました。
これはただの偶然ではない。
耳をふさいでいたイヤホンを外すと、鼻が目覚める。まるで感覚のシフトチェンジ。耳の退勤、鼻の出勤。それをわたくし思わず名づけました。
これは……ノイズキャンセリングによるノーズキャンセリングだ。
世界は、こんなにもにおっていた
世界は思っていた以上に、におっている。
なのにわたくしは、イヤホンからの音に夢中で、その香りの存在に気づかずにいたのかもしれません。
パンと玉ねぎに、ありがとうを伝えたい。そしてBOSEにも、夜行バスにも。
なにより、この鼻の革命に気づいたわたくし自身に。
これからは、一旦あえて音を切ってからの匂いで世界を聴く時間をつくろうと思います。
ノーズキャンセリングという、小さな革命がはじまりました。
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