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んなこと言ったって何やったらいいんだよ!
前回、「兎に角、何でもいいからやればいいんだよ!」と書きました。こう書くと引き篭もりでも犯罪行為でもなんだってやっていいのかよ!?と疑問を感じると思います。
極論ですが、それしかできないならやっていいんですよ。その結果、宇宙的には至福の方向へ進んでいくわけです。
今まで、人類が行った数多の行為には現代の価値観では考えられない悪魔的所業も結構あります。でも結果、誤りを正し、世界はより良き方向へ進んでいるわけです。
つまり、良い悪いは関係なく何かを行えば、その分至福へ近づいていっていると言うことです。
しかし、何でもといっても自分を死に追いやるような行為、自殺や自滅は推奨されてない感じがします。
バガヴァッド・ギーターで、脳筋のアルジュナさんがクリシュナに「行為の結果を捨てよ」と言われたのに、「行為自体」を放棄しようと武器を捨て死を選ぼうとしますが、それはクリシュナによって止められます。
でも戦ってから結果死ぬのは良しと言ってます。
この際、その「死」と言う結果について、良いとか悪いとか、あれこれ考えるなよと何度も教えているんですね。
何やってもいい、ただし自殺禁止!!
幸せとか考えてんじゃねーよ
と書いても、そんな引き篭もりしてたり、ギャンブルに明け暮れたり、薬物中毒になっていたりしたら、幸せにならないんじゃないの?なんて思うわけです。
そうですね、世間一般では、なんか良くない感じがします。だって、それが良くないとみんなで決めているのですから。
でも、細分化された個人の価値観では、その行為を行うことが良いからやっているんです。単に世間と価値観が合わないだけです。
それなのに、自分も周りもその価値観の思念のなかに流されて、評価をします。
「自分は、こんなことをしていて不幸だ」とか「あの人は、あんなことをしている不幸なやつだ、自分はやらないから幸せだ」と言うように考える訳です。
こうやって、世の中の幸福は決められていくのです。でも、これこそ行為の結果にあたる部分になるので考えなくて良いことなのです。
とは言っても幸せになりたいじゃんよ
とここまで言っても、このままじゃダメな気がする自分を変えたいと言う人は、目覚めてきている人です。おめでとうざいます。
ギーターで、万物は3つの性質によって構成されていると説明してます。
タマス、ラジャス、サットヴァの3つです。
タマスは、鈍質、眠りや怠慢といった性質、動物や虫とかが持ってるやつ。
ラジャスは、激質、怒りなどの感情的な性質、人間が結構持ってるやつ。
サットヴァは、純質、理性などの知的な性質、神様が結構持ってるやつ。
タマスとラジャスの配分により、人は生まれながらにしてその行為の素養が決められている、そしてサットヴァがラジャスとタマスを抑える性質なんだと教えてくれるわけです。
ここで、引き篭もりの人は、「あー俺はタマスが多かったんか」とか、ギャンブル中毒のひとは「なんだ、私はラジャスばかりで生きていたわ」と自分の素養について気がついてください。
そして、「本当にこれでいいのか?」という気持ちがサットヴァです。
この気持ちの探求が、サットヴァを深めてくれるわけです。
そんな貴方には、サットヴァが目覚めているわけですから、その気持ちに基づいて行為すればいいんですよ。
上村 勝彦 岩波書店 1992-03-16
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