あなたにおすすめのバガヴァッド・ギーターはこれ!
ベートーヴェンとアインシュタインの共通の愛読書、バガヴァッド・ギーター。ベートーヴェンとアインシュタインも愛読してただなんて!(こないだ知りました)
さて、そんな世界の偉人も愛読しちゃうバガヴァッド・ギーターは日本でも何冊か本が出ています。
バガヴァッド・ギーターはインドの古典叙事詩「マハーバーラタ」の一部分なんですが、残念なことに現在まともに読めるマハーバーラタは本屋さんにはないんです…。そんな入手困難なマハーバーラタ話はまた今度するとして。なぜマハーバーラタからバガヴァッド・ギーターだけが抜き出されたのか。
それはその部分がすんごくイイ!からです。イイ!とかすごくイイ!なんてレベルじゃないです。すんごくイイ!んです。
バガヴァッド・ギーターの内容について一言でいうなら「全人類にむけた救い」です。
自分の置かれた立場について悩んで身動きが取れなくなっちゃってるアルジュナさんにどうすればいいかをクリシュナさんが説いてくれているんですが、それはアルジュナさんに説いてるだけではなく、全ての人に共通しているとてもありがたいお話なんです。
クリシュナさんがアルジュナさんに言ってるのは「グダグタ言ってる暇があれば結果なんて気にせずやれよ」ってことなんですが、そこはまあ読んで!そして己で受け取って!もっと丁寧に語られてますから。
というわけで、今回は本屋さんに行けば入手できるバガヴァッド・ギーター、初心者さんにもおすすめできる本についてお話していきますね。前置き散らかして長くなりましたが、ここからスタートです。
単語がわからーん!という超初心者向け
バガヴァッドギーターカード 日本語解説書付き Bhagavad Gita Card
こちらは「アルジュナ」ってなに?みたいな超初心者さん向けのオラクルカードです。オラクルカードって何?って聞かれかねないのでご説明しておきますと占い的なアレです。カード引きながら単語になじんでいって頂ければ、本を読むときに入りやすいかなあと思います。
わたくし自身も最初に買ったのは上村さんのギーターでしたが、よくわからないカタカナが多すぎて挫折しました。このカードで遊びながら単語をなんとなく理解出来てから本を今一度読むと読めるったら!
ただ、上村さんのギーター読めるようになってからこのカードを引いてみると意味が少し違うような…と思ったりもしますがそこは気にしない。クリシュナさんがよくわかっていないアルジュナさんに向けてお話してるときと同じ状況かもしれません。わからない人にもわかるような表現にしちゃったらちょっと違うことに的な。
いや、でもほんとこのカードには助けられました。超初心者さんにはおすすめ。
これぞ王道!上村勝彦さんのバガヴァッド・ギーター
はい、こちらはぜひ読んでもらいたい一冊。でも、いきなり読むと読めない可能性も大。わたくし読めずに4年くらい寝かせてましたし。ごろごろしながら読むお話というよりは心身清めて正座して読みたい一冊です。なので、決して読みやすい文章ではないのですが、クリシュナさんの伝えたいことを歪みなく伝えてるのはこの本じゃないのかなという気がします。
たぶん、言葉一つ一つの訳し方というか単語の選び方が丁寧なんじゃないかと。わたくしサンスクリットわからないのでなんともですが。
文庫なのでぜひ持ち歩いて!
というか、kindleでも出てます。kindleだと単語の註に飛んで戻ってくるのがとってもスムーズなのでkindle版もおすすめです!!パラパラめくれないのだけが難点。でもスマホがあればいつでもギーターも一緒。うふふ。
比較的読みやすい!
上村さんのギーター難しくてちょっと…という方にはおすすめ。
改行とか行間が読みやすくつくられているところにやさしさを感じます。あと文体がかっこいいです。物語を読んでる感があります。でもなんとなく息がつまる感もあります。難しくはないんだけどかたすぎるのかな。
思わずジャケ買いしたくなる一冊
これは一見マンガなのかと思わせるようなデザインですが、普通に文字だけです。文字しかないです。でもこの本も行間が広めだし、フォントも細ゴシックな感じでとにかく読みやすいデザインになっています。
個人的におもしろかったのがアルジュナさんの口調。クリシュナさんに対して「クリシュナよ はっきりと語りたまえ」だなんて。強い。強いよアルジュナさん。ここまで強いアルジュナさんはこの本だけじゃないでしょうか。
いや、正確にいうと「たまえ」は恩恵を授けてください的な意を表する言い方だから強い言い方じゃないんだけど、アルジュナさんだったらいとこだし仲良しだしクリシュナさんがすごいことに気づいてないから「君も飲みたまえ」みたいな使い方してそうでじわじわきます。
CDとあわせて読みたい!
一粒でいろいろおいしいけど一粒じゃちょっと物足りない一冊がこちら。これ、CDもぜひ買って。そしてCD聴きながら読んで!
タイトルにも説明あるけど、ローマ字とカタカナに転写したサンスクリット原典とその日本語訳の本です。すんごく嬉しい一冊なんだけど、ローマ字表記あるから横書きなんです。そこしょうがないけどちょっと読みづらさがあるよね。
あと、クリシュナに対しての呼び方がそのまま書かれてて好き。他の本はクリシュナに統一されてるんだけど、この本はケーシャヴァとかプルショッタマとかサンスクリット原典に忠実に書かれてます。アルジュナに対しても同様。
ローマ字とカタカナしかないけどなんとなくサンスクリットの勉強にもなります。なんとなく。
kindle版になったら…
こちらはさっきの本がkindle版になって、ローマ字とカタカナがなくなっちゃったけど縦書きになって読みやすくなってます。
…でもさ、それってあの本のいいところ抜いちゃってる感しかないよね。大福からあんこ抜きました的な。でもkindle版なので持ち運びらくらく。スマホがあればおっけー。
まとめ
他にもハードカバーで内容がぎっしり詰まった本もまだまだありますが、今回は比較的入手が簡単で読みやすいものをメインに紹介いたしました。あまり分厚いものは著者の意思がつまりすぎてたりするので初めて読むにはあまりおすすめできないです。
読みやすいものだけでもいろいろ種類があるので、ぜひご自身にぴったりの一冊を見つけてじっくり読んでくださいね。本当に人生の悩みはなくなります。読んでなお悩むとしたらまた読めば大丈夫。
今年は9月2日、3日がクリシュナさん降誕祭なのでぜひその日に心静かにバガヴァッド・ギーターを読んでお過ごしください。