三津田信三『どこの家にも怖いものはいる』『わざと忌み家を建てて棲む』(中央公論新社)/ちぃろの読書感想文

梅雨にぴったりの二冊。

なにかの本で「参考文献」として記載されていて気になった、三津田信三さんの『どこの家にも怖いものはいる』『わざと忌み家を建てて棲む』を図書館で借りてきました。
この二冊は姉妹編として出版されているので全体の構成がほとんど同じで、どちらも実話テイストになっています。

私は年中ホラー作品を読んだり観たりしていますが、この二冊は怪談・怪奇譚としてなかなか怖かったので梅雨のジメッとした暑さを忘れるにはオススメ!
そろそろ納涼アイテムが大活躍する季節ですからね。ホラーの力で涼しくなっちゃってくださいませ。

まずは、それぞれのあらすじをどうぞ。

 

『どこの家にも怖いものはいる』

序章
ホラーミステリ作家の〈僕〉は、愛読者である三間坂と、神保町の喫茶店〈エリカ〉などで会って話をするようになる。あるとき、三間坂は、「まったく別の2つの怪談なのに、どこか妙に似ていると感じられる話がある」という。

1つ目の話 向こうから来る 母親の日記
大佐木夫人は、新築で一戸建ての広い家に、夫と長女の夏南と暮らしている。夏南の部屋の壁紙を、牧場の風景が描かれたものにしたが、夏南はそれが気に入ったらしく、喜んでいる。そんなある日、夫人は、夏南が子ども部屋の壁に向かって、ひとり言を口にしているのを目にする。

2つ目の話 異次元屋敷 少年の語り
ある日、鉋太は、学校からの帰り道で、晨鶏(しんけい)屋敷と呼ばれる屋敷の近くにある〈祈願の森〉で友達と遊んでいた。しかし、なぜかみんな帰ってしまい、1人残された鉋太は、髪の長い女の人と会う。

3つ目の話 幽霊物件 学生の体験
〈俺〉は、受かった大学に通うために、〈門沼ハイツ〉というアパートに引っ越した。家賃のほかに敷金や礼金まで安かったが、不思議に思ったりすることはなかった。しばらくして、〈俺〉は、夜中に屋根の上で奇妙な物音がするのを耳にする。

4つ目の話 光子の家を訪ねて 三女の原稿
沙緒梨は、光子に連れ出された慎也を助け出すために、〈光子の家〉へ行く。家の中には、妙な文言が書かれた紙が各所に貼られてあり、複雑な気分になりながらも、沙緒梨は、しんとした屋内を、慎也を探して歩き回る。

5つ目の話 或る狂女のこと 老人の記録
これは、〈筆者〉が祖母からきいた話である。某村で勢力を誇っていた某家の当主の妹である亀代子が、蔵の中で女の子を産んだ。その女の子は、幼い頃に、何とも奇妙な〈独り言〉を発するのだった。

終章
〈僕〉は、三間坂と新宿のとある割烹で会い、5つの話について話し合い、5つの別々の話なのに奇妙な類似性が感じられる理由について、ある解釈を行う。

(Wikipediaから引用)

 

『わざと忌み家を建てて棲む』

序章
横浜のビアバーで、〈僕〉は三間坂から、かつて八真嶺という資産家が、いわくのある複数の家や部屋を一軒にまとめて建て直し、〈烏合(うごう)邸〉と名付けられたその家に人が暮らすとどうなるか、という実験を行ったことがあるらしい、という話をきく。

黒い部屋 ある母と子の日記
〈私〉は、もとは団地の一室だったらしい〈黒い部屋〉に、ひとり息子と一緒に引っ越してくる。住み始めてまもなく、部屋やその周辺で妙な現象が起きるようになる。

白い屋敷 作家志望者の手記
幡杜は、田舎の旧家を思わせる〈白い屋敷〉に1人で住み始める。彼は、そこで短編小説を執筆するつもりでいた。しかし、彼の周りで変な出来事が起こり始める。

赤い医院 某女子大生の録音
〈私〉は、もとは歯科医院だった〈赤い医院〉と呼ばれる建物を探索する。開始してしばらくすると、妙な現象が起こり始める。

青い邸宅 超心理学者の記録
〈筆者〉は、烏合邸の中にある〈青い邸宅〉と呼ばれる洋風の一軒家の調査を、動体検知カメラなどの調査機器を用いて行う。調査を開始してすぐに、動体検知カメラのシャッターが切られていたことがわかる。

終章
〈僕〉は、三間坂が勤める河漢社で4つの記録を読み直し、三間坂の前で、烏合邸の正体についての推理を述べる。

(Wikipediaより引用)