【伝説の雀鬼はヨギでした】桜井章一「体を整える」を読んでわかったこと 

無敗の雀鬼桜井章一はヨギだったことがわかる本

桜井章一といえば二十年間無敗の人として有名ですが、この本を読めば桜井章一がヨギであることがわかります。

ヨギというのは…インドのヨガを実践する人。もう少しわかりやすくいうと「寂静」に達した人のこと。執着のない人って言えばわかりやすいかしら。

雀鬼はヨギでした。

桜井章一とは

キャッチフレーズは「伝説の雀鬼」「二十年間無敗の男」「牌の魔術師」など。

麻雀界の有名人。雀鬼会という団体を設立して、麻雀の打ち方を通じて生き方についても教えていった人です。

桜井章一との出会い

わたくしが桜井章一を知ったのは大学生の時。

学生時代、麻雀マンガか本を読んでいて存在を知った気がします。記憶が曖昧ですが。

その時は「こんなにすごい人が存在するんだ」と驚いたものでした。

そして無敗の雀鬼桜井章一に憧れて、彼の経営する麻雀店というか道場「牌の音」の門を叩こうと思ったことは幾度もありましたが、なかなか勇気が出せずもぞもぞする日々で、近所の麻雀店でアルバイトするのが精一杯でした。

ある日、町田駅から桜井章一が電車に乗って来たことがありました。たぶん学生時代だったと思うのですが、横浜線に乗っていた時でした。

その瞬間、あまりに車内の「気」が変わって驚いて、気づいたらそこに桜井章一がいたのですが、みんな気づいてなくてそれはそれですごいな…と思いつつ、ドキドキしながら桜井章一をずっと見ていたあの瞬間は今でもはっきり思い出せます。

そこに清々しい風が吹いているような不思議な気の人に出会ったのは後にも先にも桜井章一だけでした。

今思うと、あれは勝負師の気というよりは、ヨーギーの気…というか、究極的には同じなんだなというのがよくわかりました。すごい人はすごい。

そんな桜井章一の本「体を整える」

ただの雀士じゃないとは思っていましたが、(ただの雀士でもないんですけど)桜井章一さんはたくさんの著書があって、その中でも興味深いのは「体を整える」という本でした。

しかもこれ、麻雀繋がりではない方からのオススメの一冊でした。麻雀やらない人でも知ってるほど桜井章一って有名人なんですね。

この本、「ツキを呼ぶカラダづかい」という副題がついていますが、カラダを自然な状態に整えることでツキを呼ぶことができるよという内容です。

この「自然な状態」というのは変に力の入っていない「素」の状態のことで、素でいることでどんな状況でも柔軟に対応できるようになるんだよということが書かれています。

これ読むと、あーうんうんそうですよねって思いますが、それって誰でも出来そうでなかなか出来ないこと。

それゆえ、いろんな格闘技の選手やプロのアスリートたちが桜井さんのところに体の使い方を学びに来ているらしいのですが、このあたりからしても仙人的というか、ヨギな気配はぷんぷんしています。

そしてここを読めば「あーこりゃヨギだ」ってなります。

私は 、カラダに不調を抱えているような知り合いがいると 、遊び半分の気持ちでその不調な箇所を改善してしまうことがある 。どういうことをするかというと 、流れが詰まっているなと感じられるところに手を当てたり 、カラダをあちこちを動かしてもらって全体のバランスを整えたりするのである 。

わかっちゃうわ治しちゃうわ、これはもう完全にヨギです。

そんな実例がずらりと書かれてるんです。雀士の仕業じゃないですよこれ。でも、桜井章一ならうなずけます。やっぱりただものじゃなかった。

カラダのつかい方のようで実は心の本

この本、タイトルも「体を整える」ですし、内容も

第一章 技術を越えた 〝カラダづかい 〟
第二章 底力を引き出すカラダの整理術
第三章 本当に強いカラダとは何か
第四章 きびしさがホンモノの動きを生む
第五章 〝自然のカラダ 〟の秘密

という感じで、一見カラダの本なのかなと思いますが、カラダだけではなく、「自然と心とカラダ」の本でした。

体を使ったワークもいくつかあるので、実践して体感してみてください。誰にでもできるけど、効果的なワークです。肩こり腰痛にも良いワークもあるのでぜひ。

そして、流れに逆らわないっていうのがどういうことか、ホンモノとは何か、どうやって桜井章一が柔軟な心とカラダを手に入れたのか、読めば読むほど、桜井章一が無敗の人である理由がわかる本でした。

勝負の世界でいうと無敗ってことになるんだろうけど、これを実生活に落とし込んだら「寂静」になるのよねと思いました。

いやあ、久しぶりに桜井章一にふれたけど相変わらずのかっこよさ。しびれます。

ギャンブラーだけじゃなく、いろんな人に読んでもらいたい一冊。

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