息をするように《排熱日記》3

イラストレーターになって約25年。人生の半分以上イラストレーターをやっているだなんてびっくり。

とはいえ、今は全盛期ほどバリバリも描いてないので、ここから先は年数が増えるだけなのかもしれない。

ペーパードライバーならぬ、ペーパーイラストレーターか。なんだかただのアナログイラストレーターみたいな響きになっちゃったな。

まあいいや。最近すっかりアナログだし。

漆喰に描くのが本当に楽しい。なんでこんなにも漆喰が気に入っちゃったのかもわかんないけど。

イラストレーターになりたての頃のGペンの楽しさや、高校の頃大きいパネルに描いてた頃の楽しさに近い……いや、今のほうが圧倒的に楽しい。

毎日描くぞ!という強い気持ちもなく、息をするように描く日々。

1日1枚の時もあるし、2枚の時もある。サイズもそれなりにまちまち。

これまで何回か描かない日もあったけど、「毎日描く」という約束もしてないので、描けなかった罪悪感もない。

そして、描かなかった日の翌日にまた描くけど、罪悪感もないから変な力も入らない。

何かを継続して習慣にするというときに、こんな感覚は今までなかったかも。

息をするように描く

ヨガが身体だけじゃなく心もに魂にもいいことはわかってるのに、毎日続けるのはそれなりに意志の力が必要だった。

ヨガは1セット18ポーズ90分。途中でやめることもできたけど、それをやっちゃったら翌日また18ポーズやるには「よっこらしょ」が必要。

そうしないとだんだん途中でやめる日々になっちゃって、そのうちやらない日々に。

いまだにヨガは息をするようにはできない。なんなら毎日の歯磨きすら「よっこらしょ」だし。

それなのに。どういうわけか、漆喰にクリシュナさんを描くのは変な力が入らない。

クリシュナさんというのはインドの神様。小さい頃はめちゃくちゃかわいくて無敵だし、大人になったらイケメンでモテモテ(妻が16,000人)で最強。なのに踵を射られてこの世を去る。わたくしがもっとも愛して尊敬してやまない存在。

そんなクリシュナさんだからなのかもしれないけど……とはいえ、クリシュナさんだけじゃなく他のヒンドゥー教の神様も描いてるけど描くために「よっこらしょ」にはならない。

「よっこらしょ」にならないどころか、大好きなクリシュナさんを描いてても好きすぎてテンション上がって「うぇいうぇい!」にもならない。不思議。

描く前も描いている間も描き終わってからも高揚感もなく、とても穏やか。

息をするように描ける。

これはある種の寂静的な状態なのかもしれないな。

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多神和(たみわ・旧ほりたみわ)
「多神和」と書いて、たみわ。 一人であり、たくさんであり、かみさまたちの和を映す存在。 イラスト・漫画・張子・熊手・Reboot™・神ノ貌など、“祈り”と“観察”をもとに表現を続ける多層的クリエイター。 かみさまや犬、無機物とも会話しながら、目に見えないものを形にしている。 Reboot™では、自責の迷路から抜け出すナビゲーター。 「かわいさ×ヤバさ×祈り×爆発×余白」の世界観を軸に活動中。