【消えたヒット曲】歴史の改ざんはそっと這い寄る

◉ぬいぐるみ写真家のクメさんによるちょっと怖い話。

サラッと歴史の改ざんが行われ、無かった事に

10数年前とある歌番組を観てた時になんとも言えないモヤモヤと恐ろしさを感じた話しです。

あの時のヒット曲であの曲が流れない…?

番組は現在と過去のヒット曲を紹介するというもので、その日観ていたのは1986年冬のヒット曲が当時の映像と流れるというもので懐かしいと思いながら観ていましたが、当時高校生だった自分の記憶に鮮明に残ってたあの曲が流れないまま番組が終了しました。

その曲名は「くちび Network」作詞 Seiko(松田聖子)、作曲 坂本龍一、歌手 岡田有希子(享年18歳)というもので、当時は松田聖子さんと坂本龍一さんとのコンビも話題となったヒット曲でした。歌っていたのはアイドル歌手の岡田有希子さん(享年18歳)。

岡田有希子さん自殺

今から31年前の1986年4月8日午後1時25分新宿区四谷にあるサンミュージック本社ビルの屋上から飛び降り自殺により彼女は亡くなりました。

それを報道するニュース番組では地面に叩き付けられ飛び散った彼女の肉片をビニール袋に片付ける関係者の姿が放送され、スポーツ新聞の一面には横たわる彼女の遺体写真が使われるといった現在では考えられない内容がワイドショーで放送されていました。

この様な衝撃的な事件であっても月日が経つことで人々の関心が薄れ、やがて忘れ去られます。ですが自分にとっては何年経っても大きな事件であり今でも毎年命日になると彼女のことを思い出し手を合わせています。

最期のヒット曲は…

そんな彼女の最期のヒット曲が番組では放送されず、無かった事にされたのです。

今で言う各所への忖度だったのか分かりませんが、サラッと歴史の改ざんが行われた事を目の当たりにしてうすら寒くなる恐ろしさを感じました。

事件を覚えてる人も多く存命してるハズですが関心が薄れる事でなんとでも書き換えられるのかと。たかだか20数年前の事件でこれなのだから、その3倍も昔の毎年夏に繰り返し報道される歴史的な出来事も少しずつ内容が改ざんされてたとしても氣付くのは困難かと。

そっと都合の良い改ざんが行われてたら笑い話にもなりません。

おわりに

情報化社会と言われて既に20年以上経ちますが、今こそ自分の中にあるモノサシを整えて最善な選択を行える様にしていきたいものです。

とはいえ、過剰反応し過ぎると心も身体も凝り固まってしまうので、様子を見ながら適当にするのが吉かと。

最後に、彼女の後輩アイドルグループが件の歌をカバーしてるのを聴いて、ちゃんと残したい意思も存在してることが知れて嬉しかった!(^^)

ライター:クメ(ぬいぐるみ写真家)
instagram→@kumechan.gfoc

イラスト:ほりたみわ

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