能登を思い出す夜、竹原ピストルと金沢で再会する歌

7年前の今日、奇跡が始まってたのかもしれない

昨日、竹原ピストルのライブに行ってきました。

でもその前に思い出していたのは、7年前の今日のこと。その日、わたくしははるじと出会ったの。

あの日がなければ、竹原ピストルの音楽に出会うことも、金沢のライブに行くこともなかった。

すべてはあの日から始まってたのかも……なんてことは言わないけど、ライブのタイミングが絶妙すぎて。だって人生初の金沢に来た日が2018年の4月25日。そして昨日のライブは金沢。

チケット買う時にはそんなこと1ミリも思い出さなかったけど。

そして2列目の席はわたくしにとっては奇跡でした2列目っていうと高校生の時に行った忌野清志郎&2•3’Sのライブが2列目で大興奮したことを思い出さずにはいられない列。

なんかいろんなことが繋がってて勝手に興奮度マシマシ。

昨日のライブはじゅんと一緒にはるじも聴いた。右側のほっぺから。

歌い続けるってことの、静かで激しいすごさ

竹原ピストルのライブは、MCがほとんどなかった。

歌が全て。まさに弾き語り。最初から最後まで、ずっと歌い続けてた。ただただすごい。

その熱量は途切れることなく、隣にいたじゅんにも伝わってた。飛び散る唾はもちろん、何度も手から滴り落ちる汗をじゅんも見逃してなかった。

曲順をメモしたかったけれど、ライブ前にそんなこと考えてもいなかったし、どっちみちそんな余裕はなかった。

目も手も心も、ピストルに釘付け。

あ、ごめん。そうは言いつつ実は曲順がんばって覚えてた。指で。

ライブが終わった後、急いで曲名調べたりしながら思い出してメモしたけど、全部書けてしまったことに自分でもびっくり。

ここになかった曲も歌ってたけど、それはさておき、聴ける曲の順番はこれであってる(はず)から聴きながら以下読んで。

「おーい!おーい!!」で鷲掴み

開幕の「おーい!おーい!!」ですぐにスイッチが入った。生ピストルがそこにいてしかもその曲から!!ああん!いきなり泣いちゃう。

そのままLIVE IN 和歌山。これも大好き。わたくしも精神的にちょっとアレゆえ勝手にピストルさんがわたくしにも向けて歌ってくれてる気になってるやつ。

そして「逃してあげよう」……これは特別な意味があった。

能登での思い出

「逃がしてあげよう」を聴いたとき、思い出したのは能登のこと。

あの時、わたくしは能登の屋根を直すお仕事で行ったんだけど、その時泊まったルートインホテルズのCMソングが「逃がしてあげよう」だった。

普段テレビ見ないからそんなことも知らなかったんだけど、ホテルの部屋にそんなことを書いてあるカードを読んでから、ホテルにいる間ずっと聴いてた。

それからこの歌を聴くたびに能登のことを思い出すように。

そしてこの能登でのことがあったから生まれたのが「いぬとかみさま 世界2」という作品。

だから、金沢で竹原ピストルの生の声でこの歌を聴けたことは、わたくしにとってはとても特別なことでした。

金沢の拍手は、ほんとに長かった

その後の「椿の花は尚赤い」も「カモメ」も、わたくしにとって大切な曲たち。

じゅんとライブ前にどの曲聴きたい?って話になって上がった曲が「椿の花は尚赤い」と「カモメ」だったの。

曲順がもうずっと奇跡。

ライブの途中で、ピストルさんが言った。「金沢の拍手は日本一長い」って。

長かった原因のひとつにはわたくしの思いが詰まってたからっていうのもあるかと。ずっと拍手してたのわたくしです。

だけどもちろんそれだけじゃない。みんなの気持ちがそこに詰まってたから。

そうそう。ライブに集まった人たちの年齢層は広かった。

わたくしたちと同じくらいの世代もいたし、もっと若い人たちも。また、年配の方々も多くて。

みんなそれぞれ音楽を通じて、年齢も関係なく一つになれる瞬間があって、こういう時間って本当にすてきよね。

竹原ピストル=弾き語りひろさちや説

竹原ピストルの歌を聴いてて最初の頃に思ったのは「これ、ひろさちやだ」ってこと。

ひろさちやって言ってもなにそれ誰?ってなりそうだから少しだけ説明しておくと、ひろさちやは日本の宗教評論家。 仏教思想家。 

坐らぬ禅

坐らぬ禅

ひろさちや
1,920円(04/26 10:21時点)
Amazonの情報を掲載しています

ひろさちやと竹原ピストルにはひとつの大きな共通点がある。それは、どちらも「アベコベガエル」ってこと。天邪鬼っていうのともちょっと違うんだけど、なんていうのかな、言葉の裏の裏を突いてくるようなあの感じ。

竹原ピストルの歌詞にもそれが感じられる。例えば、あの「よー、そこの若いの」にある「俺の言うことをきいてくれ 俺を含め、誰の言うことも聞くなよ」みたいな。

竹原ピストルの歌ってそういう歌詞がめちゃくちゃ多い。

その一言が、どこかひねくれていて、でも心にぐっと入ってくる。
ひろさちやが教えてくれる、素直だけど素直じゃない生き方を竹原ピストルはそのまま歌にしてる気がする。

大切な人には元気でいてほしい

そして「Amazing Grace」。この歌を聴くたびに思い出すのは膵臓癌で肉体の衣を脱いでしまったはるじのこと。

はるじの膵臓癌がわかる前は「癌細胞をぶっ殺してやりたい」っていう歌詞すごくうなずけたんだけど、癌を知って向き合っていくようになってからはそんなふうには思わなくなった。

いいのいいの。そこはさておき。

思いはどうあれ、大切な人にはずっと元気でいてもらいたいよね。

……って隣にいてくれるじゅんを感じながら、いつも思ってるもんねって思ってた。

まとめようとするけど、まとまらない

昨日のライブは最高でした。でも「最高」って言葉じゃ表せない。

あの熱量、あのやさしさ、あの謙虚さ。

ピストルさんは、やさしさと謙虚さをそのまま音楽に込めて、わたくしたちに届けてくれた。汗だくで歌ってる姿は、もう「表現者」というより「僧侶」みたいだった。

全力で命をかけて歌っている、そんな感じがした。

そしてわたくしは、その全力を、このタイミングに金沢という土地でさらに2列目という奇跡の席でじゅんと一緒にしっかり受け取ったのでした。

じゅんから「竹原ピストルのライブ行こう」って言ってくれたのがすごくうれしかった。竹原ピストル暑苦しくて好きじゃないって言ってたのに。

そんでライブ終わってからじゅんが「ライブ良かった!」って言ってくれたのが一番うれしかった!!

余談ですけど、終盤頭に巻いてたタオル外したらピストルさんの髪の毛ふさふさで「なんか勝手に裏切られた気がした」っていうじゅんの名言を残しておわりにしますね。

すうぉ~む! ! [通常盤] - 竹原ピストル [CD]

すうぉ~む! ! [通常盤] – 竹原ピストル [CD]

竹原ピストル
3,500円(04/26 10:29時点)
Amazonの情報を掲載しています
スポンサーリンク
ABOUT US
ほりたみわ
クリエイター(イラスト、漫画、熊手、ヒーリング、瓦職人)。 チーママをやっていたスナックランデブーは魂のかたわれ、はるじが肉体の衣を脱いだことにより閉店しました。ときどき企画&プロデュサー。どこにも偏り切れないカラフルな人。