生まれて初めて、自分が“カレンダー”になる”
生まれて初めて、自分が“カレンダーになる”とは思いもしなかった。
これまでいろんな会場を巡り、人と音をつなぐことを仕事にしてきたが、今回は「時間」というかたちで世に出ることになった。それは少し不思議であり、同時に新しい挑戦でもある。
むがじんクリエイターが1年間みなさまのそばに
目の前にあるのは、一か月ごとにページをめくるカレンダー。
僕のただのカレンダーではない。今回僕の担当掲載部分は「音が聴けるカレンダー」だ。
僕の担当の月の2月そして6月QRコードを読み取ると、その月に合わせた選曲が流れる。
紙のカレンダーと音楽を組み合わせた例は、これまでほとんど見当たらない。調べた限り、「音が聴けるカレンダー」という形式は極めて珍しい。(はず)。
その未知の感覚に、自分自身も少なからず胸が高鳴った。

2月の“静”と、6月の“動”。
その対照が、カレンダーという「時間をめくる」流れと重なって見えた。
季節が移ろうように、人の心もまた変化していく。
その変化の中で、音楽はいつも寄り添ってくれる。
月に1枚をめくるという行為を通して、そのことを感じてもらえたらと思う。
カレンダーは、日付を並べて時間を“見える形”にしたものだ。
だが、そこに音を添えると、時間は“感じるもの”に変わる。
たとえば、ある曲を聴いた瞬間、その時の空気や匂いまでよみがえるように。
音は記憶とつながり、人の心に時間を留めてくれる。
このカレンダーも、そんな記憶の入口になればと願っている。
それぞれの「月」にどんな思いを込めたか
まず2月。冬の空気がまだ冷たく、静けさの中に光がにじむ季節。
この月には、TAFCAPのバラードを置いた。
理由は二つある。
ひとつは、冬の透明な時間にこそ、バラードの温度が似合うと思ったから。
もうひとつは、2月が,僭越ながらDJ AKKY、そう自分自身の誕生月だからだ。
2月生まれの人は”雪のようにやわらかく、心の奥にそっと残る音”のイメージ
―そんな情景を、この月に重ねた。
そして6月。TAFCAPの誕生月である。
梅雨の湿った空気に、夏の予感がまじる頃。
この月には、彼のファンクやポップなナンバーを選んだ。
理由は単純だ。聴くだけで元気が出るから。
外の天気がどんよりしていても、音があれば心は晴れる。
ーそんな希望を、6月に託した。
さて、TAFKAPって誰?
頭文字だけの表記(acronym)で、例えばNASAだとNational Aeronautics and Space Administration(アメリカ航空宇宙局)だったり、CEOだとChief Executive Officer(最高経営責任者)だったりと、割と日常的に使われているが、TAFCAPは初めて聞いた方も居るかもしれない
1993年にそれまで活躍していたアーティストネームを捨て、発音できない記号に名前を変え、その当時日本では「元プリンス」という言い方で書かれていた そう僕のコラムではもう何回も掲載している Princeです The Artist Formerly Known as Prince (かつてプリンスという名前で知られていたアーティスト)。
改名した理由はこちらに詳しくあるので、リンク先をご覧いただきたい。
改名してそのアーティストは、それまでのメディア嫌いインタビュー嫌いから一転し、下記のような番組にも登場したりしている。改名って人格自体を変える。毎月カレンダーをめくるたびに、そして、特に2月そして6月は、このプレイリストを聴いて、今までの自分から自分を解放し、その際には別名をつけて、違う自分を過ごして欲しい。
なぜカレンダーになったのか
むがじんには僕以外にもクリエイターやアーティストが多数集まっている。中でも今回の制作秘話がこちらで読める。むがじんのメンバーでもあり、日本を代表する仏像イラストレーター カワモトトモカ氏の記事をぜひ読んで欲しい。愛に溢れた文章を楽しんで欲しい
最後に どこで買えるのか
現在 むがじんECサイト(仮称)を準備中。それまで待てないというファンの方は、前述したカワモトトモカ氏のむがじん内の記事にもあるが、11月16日(日)富山県高岡市で開催される御旅屋人マーケットで実際に手にしてぜひ当日のメンバーと、無我夢中に会話をして「解放」されて欲しい。


















