DJ AKKY の人生は選曲だ!(2) こだわりはTシャツにあり

DJ AKKY

さて2回目です。このコラムが出る頃には全国的にも桜が咲き始める頃ですね。1年近くタメてタメて、パッと咲いて、花びらがヒラヒラと舞いながら五線譜の上にメロディーを奏でるように落ちて、ある日パッと無くなる。日本人なら遺伝子に刻まれている春のリズム。別れと新しい出会い。なにかが始まるような予感を感じます。そんなシーンではあの曲がいいかな、この曲もいいな。その曲の続きはなにがいいかなと今日も曲を選んでいます。

前回の内容でありがたいことに実は多くの反響を頂きましてですね。たとえば、DJ視点(聴点?)で曲を聴いてなかったから新しく聴く楽しみが増えたとか、聴き方が変わったとか、DJ やってみたくなりましたとか、、、。DJってそんなことやってたんですね職人ですねとかとか、改めて本当にありがとうございます。めちゃくちゃ嬉しいです!今回もそんな支えの中、2回目をお届けしますので、ぜひ最後までお付き合いください。

今回は前回少し触れましたがなぜにTシャツスタイルで行くのかと、つながる3曲、そして開催が決定した出演するイベントに関して書きたいと思います。

こだわりはTシャツにあり

このジャケット絵のレイアウトは相当計算されていると当時の美術の先生が。

Tシャツの話です。なんでこだわるのか、です。

実はその話、中学校時代にまでさかのぼります。中学校時代に、在籍生徒全員に配布するプリント的なものの表紙を書く係をやってました。隔週です。しかも当時は手書き。

パソコンはあるかないかで言えばありましたが超高価でグラフィック機能なんてついておらず、手書きで書いては消し書いては消しでやっと1枚の絵が出来上がります。美術センスなんかないわけですから、いろんな絵を見よう見まねで描くしかないんです。

で、なんとかできて印刷&配布。当時の在籍生徒から「あの絵いいよね」「次も楽しみにしてるよ」と言われると舞い上がってしまうわけです。ええ、それはもう中学生ですから。しかも中2ですし(笑)とはいえ知識量なんて無いに等しく、どこにデザインの源泉をたどるかというと、身近にあったLPレコードのジャケット絵に行くわけです。

LPレコードのアルバムジャケットはデザインのお手本。

まさに30センチ四方の絵画ですよ。その30センチ四方のレコードジャケット絵に、よく言えば影響を受けました。悪く言えば、まま拝借をして「プリント的なものの表紙」の絵を描くのです。

そしてレコードに針を落とせば(この表現って若い読者はわかるのかな?)その絵にちなんだ音楽が流れてくる。昔でいうマルチメディア。この原体験があるからこそ、流す音楽の曲選のテーマとそれを体現する何かを常に表現したかったわけです。

曲選に合ったTシャツを着ることはDJ AKKYとしての「舞台衣装」

某アーティストのシングル盤をモチーフにオリジナルデザインでTシャツを作ってもらいました。

DJで曲を選ぶだけでなく、選んだ曲の演出も含め表現できること。LPレコードでいうジャケット絵。

そう、それが僕にとってのTシャツのデザインなのです。お客様から見たらすぐ見えるし、目で見て音で聴いて楽しんでもらう。そのための「舞台衣装」として、オリジナルTシャツの制作は様々なアーティストさんに依頼させていただいております。

Tシャツが似合う体型というのもあります。つまりTシャツを着る時は舞台衣装でもあり、テーマの絵に似合うように身体も引き締めなければならないということもあります。見て聴いて踊って楽しんでいただくためにTシャツが似合う体型を常に維持しようとしてます!

某アーティストご本人から絵画のオーダーをもらったことがあるKazuo Takeda さんと。
こちらはMisa kumazawaさんデザイン。流す曲がプリンスだけじゃないステージに着用しています。

こことここがつながるよシリーズ。

さて話は変わりますが、今回は前回の応用編として「繋ぎやすい曲」を取り上げてみます。

回す際にテーマで「80年代ポップス」というお題をよく頂きます。そこで必ず流すアーティストはMadonnaやDuranDuran、そしてPrince です。みんなが知ってる曲なので「つなぎ」が上手くいったときは盛り上がります。

>>>1つめの「つながるよ」

Frankieの方を最初から流して、1分57秒になったら同時に流しながらDDへ移行すると盛り上がります。

DuranDuranのTheWildBoys Wilder Than Wild Boys Extended Mix; 1999Remaster(album strange behavionに収録されているバージョン) と同じく80年代に活躍したFrankie Goes To Hollywood のRelaxです。細かい時間は図を見ていただくとして、このつなぎが上手く行った時にはお客さんは「えっ!」という反応です。僕は平然と表情を崩さずに心の中でガッツポーズ。どっちの曲もみんな知ってるんです。でもこうつながるんだなという、意外性ということで。

>>>2つめの「つながるよ」

先に流す曲はどちらが先でもいいんですが、経験上SOULHEADが後の方が盛り上がりますね。

twenty4-7の2007年の曲でFlyOutとSOULHEADの2005年の作品でSPARKLE☆TRAIN の2曲。

2つのグループに共通しているのは女性DUO。しかもHIPHOP寄りのR&B。そして2曲ともメロディーとコーラスが美しい。終わったらすぐ次の曲という感じで2曲続けて聴くと気持ちいいという流れです。こういう流れ作るのは実は大事です。奇抜な曲のつなぎの技ではなく、フロアに居るお客さんがリラックスしてビール片手に軽く歌ったり踊れるような感じ。

>>>3つめの「つながるよ」

TheBigPayback からのSexyM.F. アガる。

HIPHOPから1曲。EPMDの1989年のセカンドアルバムからThe Big payback。この曲はタイトルも曲調もそうなんですが、Jamaes BrownのThe Paybackから曲の作りを真似て作っています。この元ネタはその後400曲近くのサンプリング(真似て作る)の曲を生み出し、90年以降のHIPHOPやR&Bのリズムでとにかく使われまくるのです。じゃEPMDからどこにつながると盛り上がるかというとPrince の1992年のアルバムLoveSymbolに収録されているSexy M.F.です。Prince のすごいところは、「かつて聞いたことがあるんだけど、でも今までに聞いたことない」という音楽を作ってしまうところです。説明するのが難しい、、、。僕がプリンスを語り始めると止まらないので、プリンスを熱く語る回はいずれガッツリと。

今回もここで紹介した内容はこちらから曲を聴けます。
(Spotifyのリストこちらから聞いてみてください) 

次回のDJ AKKYの出演告知

さてPrinceの話が出たところで、イベントの告知を。

プリンストリビュートDJパーティーSOULPSYCHODELICIDE 2020 SPRINGが2020年3月28日土曜日に東京は品川区、不動前というJR目黒駅から一駅の不動前駅で開催されます。

毎回ゲストを招いての生演奏があったり、今回はダンスワークショップを開催します。

詳しくはこちら。

イベントの情報など「DJ AKKY」のFacebookやI Instagram、Twitterでのフォローをお願いします。これからはコラムと「つなぐ」感じで進めていきます。

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カテゴリ: ミュージック
現在の価格: 無料
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ABOUT US
AkibaRyuji
東京生まれ東京育ち。元水球とラグビーの選手。原宿クロコダイルや本牧ゴールデンカップなど老舗ライブハウスやミュージックバーなどでDJ展開中。得意なジャンルはSoul Music やDiscoMusic。SoulBarをつくるのが夢。