はるじのいとこ、じゅん。

ずっと「じゅん」には会ったことがないまま、はるじからいつも「じゅん」のいろんな話を聞いていた。どんな話だったかはイマイチ思い出せないけど。
「じゅん」は瓦屋さんをやっていて、そのきっかけをつくったのははるじだったってことと、はるじが「じゅん」の話をするときはいつも嬉しそうだったことだけは覚えてる。
はるじと一緒に暮らすようになってから、ランデブーだったりゲレンデだったりではるじのいろんなお友達に会った。
学生時代からのお友達や、スノボ時代のお友達。みんないろんなはるじを知っていて、はるじがやんちゃしてたことやスノボでの滑りのすごさ。みんなは自分の自慢話のように聞かせてくれた。
いろんな人に会ったけど、はるじがいつも話してくれていた「じゅん」には会ったことがなかった。
「じゅん」と会った日のこと
コロナ禍でもまだ比較的普通に営業していた2020年3月末。
わたくしチーママ業はお休みの日、カウンターに座ってイラストのお仕事をしていた。
お客さんのいない店内。何時ごろだったか……仕事の集中力も切れかけた頃、店の扉が開いた。
「おおお!」はるじのテンションが上がった。いつものいらっしゃいませとは違うはるじ。
はるじが紹介してくれた。「みわ、いとこのじゅん」
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