艶気。つやけ。ではなく「いろけ」と読んでください。
それは、美麗なドレスを身に纏って色っぽいではなく、はたまた布面積が少ない衣服を着て(あるいは着てなくて)セクシーどうこうとかいうでもない。
「溢れ出てしまう」魅力。そして本人がその「艶気」をアピールする方法を知っている。じゃそその方法をどうやって知ったり、身についたりしたのか。音楽ネタなのでミュージシャンを紹介していきますね
「艶気」なミュージシャンと言えば・・・・
DJ AKKYが考える「艶気」なミュージシャンと言えば、はい!吉川晃司!
もうこの40年変わっていません。 特に、むがじんの「DJ AKKYの人生は選曲だ!」コラム39回目では「超熱く」語っておりますのでご一読を!
ちなみに、その当時コラム書いた時はCOMPLEXの再結成見たくないって書いたら反響がすごかった。
その後のコラム第43回でこんな記事書きました。
COMPLEXは「スーパースター2人が一緒にやりました」だけではなく、アラフィフ世代には至難を乗り越えるために必要なバンド。
2024年5月15日のこのライブを僕は一生忘れません。僕史上最高のステージでした。
そして2024年11月27日にこんなニュースが。
COMPLEX、10億円寄付 復興支援、ライブ収益を石川県に
いやほんとすごい。これも「艶気」ですよ。金額が大きいとかではなく、そういう動きをしたってことね。
そこでふと思った
そこでふと思ったことがあるのです。
まてまて、僕が吉川晃司に憧れているように、吉川晃司が憧れにしていたミュージシャンって誰なんだ?この艶気の源流は誰なんだ?誰が彼に「艶気」を教えたんだ?
それではデビューアルバムを見てみましょう。
爽やかだけど、艶気は感じないっすね 元気いっぱいの広島から来た18歳です。
ところが、セカンドアルバムではこんなビジュアル。
1枚目のアルバムと比べると一気に艶気レベルアップ
誰がこのレベルアップ?
2枚目のアルバムには「No No サーキュレーション」と「LA VIE EN ROSE」は大沢誉志幸の提供です。
そしてドン!3枚目
やばい!艶気やばい 当時19歳 嘘だろ?音作りもすごい。
4枚目のモダンタイムはカラフルからモノクロームに。
いやかっこいいなこれ!
ところが!
いまさらながらの大発見をしたのです。その発見のきっかけは、普段DJで回していたら、不思議な縁があり、「レコードを大音量で聴きながらトークDJがその曲について、あれこれ話すイベント」に出演依頼を頂きました。
第1回目はそこで吉川晃司の師匠である大沢誉志幸を紹介。プリンスと大沢誉志幸と吉川晃司って、つながってるよね。なんて話をしました。
で、2回目もオファーをいただき、吉川晃司の艶気の原点は誰なんだろうなぁ、、、とぼ2回目はどうしようかな。って考えていたら、こんな本を見つけました。
「プロデューサーの基本」 著書 木崎 賢治。
KENJI KISAKI? あれ?どっかで名前に見覚えが。という方は、相当の吉川晃司ファンです。
デビューアルバム「パラシュートが落ちた夏」から「LA VIE EN ROSE」「INNOCENT SKY」
などなどCOMPLEX 結成前のソロアルバムは全て、この方がプロデュース。
ってことは大きな転機である2枚目に曲を提供した大沢誉志幸さんってどんな感じなの。
大沢誉志幸は1983年に「まずいリズムでベルが鳴る」でデビューしてますね。
なるほど!影響受けてるなぁ。
何となく話の展開がおわかりでしょう。吉川晃司の前にプロデューサーとして大沢誉志幸のアルバムに参加されてます。それも80年代のアルバム全部。
わかる!!!!!!!!!!!!!
わかるよ。
わかる!!!!!!!!!!!!!
気になるのは・・・
では大沢誉志幸の前は? 書籍を読んでて膝ガクガクしました。
そう!沢田研二さんです!
それはそれで中古レコード屋で沢田研二探しますよ!
そうしたら1980年のこんなアルバムをレコード棚から「発掘」するわけです!
ドン! G.S I LOVE YOU
ピンクの上下スーツ着てます!うわ!レコード屋で鳥肌立ちました。
このアルバムのプロデューサーは木崎さんではないんですが(グループサウンズのザ・ワイルドワンズの加瀬邦彦さん!)
買いました 聴きました やばいねこれ。1980年?クオリティ高い!
ここだ。間違いなくここが原点だ!と思ったのは40年前の吉川晃司。
デビューソングはピンクのスーツ!だよね!やっぱりね!
木崎さんに話を戻すと、沢田研二の初プロデュース作品はこちら。
1982年の MIS CAST とにかく全曲が艶気の曲ばかり、
全曲の作詞作曲が井上陽水!もうなんていうか犯罪級の艶気です。
それまでのグループサウンズ的なサウンドから、都会の夜を感じさせる「艶気満載」の作品です。
ヤバいからこれ! これ聞いた後に吉川晃司のMODERN TIME聴くと大納得。
木崎プロデューサーに立ち上がって拍手しました。
超有名な1979年のヒット曲カサブランカダンディではこんなポーズ。
1979年の春のコンサートのポスターはこちら。
では、吉川晃司を見てみましょう。(鳴海荘吉名義 2010年)
うわもう最高。すでに木崎さんのプロデュースから離れている時期だけど、このコスチューム着たら、沢田研二のオマージュと言われるのをわかっていて着るのが、艶気ですよそれが!敬意。
1984年の沢田研二のアルバム「NON POLICY」に収録されている「すべてはこの夜に」。
吉川晃司自身がどうしてもデビューアルバムでカバーしたいと熱望したけど「させてもらえなかった」らしく。というのは作詞作曲が佐野元春!
佐野元春が沢田研二用に書いたから沢田研二が歌ったあとならいいという佐野元春の返信。こだわりはさすがです。
実はこのアルバムに佐野元春は3曲提供していて、沢田研二がこの3曲を取り上げたからのちに売れるようになった。だから沢田研二が歌った後ならいい。これも「艶気」でしょう。
艶気とは何よ。最後にまとめ
時間軸が縦糸。ミュージシャンが横糸と考えると、木崎プロデューサーは縦糸と横糸を上手く編み込み、模様を作り、継承する。
浮き出た模様はすぐ目に見えるしわかりやすいけど、作品があったら、これは縦糸は何だ?横糸はなんだ?編んだ人は誰だ?その背景はどうなんだ?と考えると作品を楽しめるし、その考えを続けることが「艶気」であり、自分が編む立場になって、縦はこれ、横がこれと選んで編むことを実際に続けると、「艶気」が出てくることなんじゃないかと思うんだよね。
という、強引にまとめますが、皆さんも「艶気」増していきましょうね。
今回は「艶気」の話でした。
ってことで恒例のプレイリストはこちら