初心者でも簡単!やさしい張子の作り方(1) 型作り

張子の型作り

意外と張子の作り方好評でした。ありがとうございます。今回からはそれぞれの工程をより詳しくお伝えしていきます。まずは型作りから。

今日のお話はこんな感じ。

  • 粘土なんでもいいけどオーブン陶土が好き
  • 細かいパーツは後付けもあり
  • ラップは巻いておくと便利

粘土はなんでもOK!


こちらが現在使っている張子の型です。さまざまな粘土で作りました。

木型を彫ろうかなとも思ったのですが、そこまで彫刻能力もないのと材料の入手のしやすさから粘土を使うことにしました。そろそろ木を…と毎年思いつつ毎年粘土です。

使った粘土とそれぞれの特徴

写真左から…ヤコ オーブン陶土「工作用」、ヤコ オーブン陶土「黒木節」、ヤコ オーブン陶土「紅陶」です。

こちらはオーブン陶土という粘土で、オーブンで焼くとかたくなる粘土です。成型しやすいのと、焼く前であれば水につけておくと戻るので再利用もまあできます。再利用しづらいけど。

再利用云々ではなく、そのままの硬さがちょうどいいので張子の型には焼いていないものが多いです。手前一番右の鯛の型だけ焼いてあります。

他にもいくつか焼いたものはあるのですがひび割れているのでかっこつけて載せてません。ひび割れていてもラップで巻くので張子的には影響なく使えるのでそのまま使用しています。ラップについてはのちほど。

白いおっぱい福助は、パジコ ハーティクレイです。こちらは樹脂粘土と呼ばれるもので、とても軽くて成型がしやすいです。ねんどクリエイターの方も使っている粘土なので、使いやすいんだと思います。

自然乾燥でかたくなります。乾燥後の折れや曲げに強いです。

張子は量産するときには便利なのですが、単品で形を作るときや、張子にできないくらい小さなものを作るときはこの粘土を使用しています。いろいろ便利。

一番右の、ザ・油粘土!みたいな色をしているものは油粘土です。こちらも乾いてかたまることがないので、再利用が可能です。

再利用どころか、いろんな用途に使えるので便利です。

張子の型にオススメなのはオーブン陶土

粘土あれこれ使ってみて個人的にオススメなのは「オーブン陶土」です。しかも焼成前。再利用するからじゃないんです。

成型のしやすさと、張子紙をはって乾燥させた後切って抜くときに、少しは刃が型に入るくらいのほうが切りやすいので、オーブン陶土が好きです。ナイフにもやさしいですし。

とはいえ、粘土なんでもいいですほんと。好みでしかないと思います。

型作りのときに気を付けていること

張子紙をはっていくので、はりやすい形であることも大切です。とはいえ、はりやすい形でずっとやっていても上手にはならないので、ある程度凹凸あるものもいいかと思います。


個人的には型を出すときにあちこち切って開けるのが面倒なので、できるだけ切る線は一本で抜けるような形をつくっています。写真は抜きやすさのナンバーワンのインコちゃん。

4つ足の動物なんかを型で作って乾燥後に抜こうと思うとなかなか大変です。なので、細かいパーツに関しては後付けで考えるといいかもしれません。

図があまりにざっくりですがこういうことです。胴体をハム的に切るのが仕上がりが美しくなりやすいのですが、足とか耳とかついてると引っかかるので抜けません。

サブウェイ的に切れば複雑な形でなければ抜けると思いますが、閉じた後の線の出方が美しくないのでオススメはしません。美しく閉じられればありなのかもしれません。

個人的な感覚ですが、型を抜くために切るときの線はできるだけ少なく短いほうがいいです。かつ、完成した時に見てほしい角度からはあまり見えないほうがいいですね。

で、じゃあわたくしがどうしてるかというと、「細かいパーツは後からでいいじゃないの」作戦です。型を抜いてから、胡粉がけをするまでの間にパーツをつけちゃう。

耳とか足とかひれとか、ピノキオの鼻なかも後からつけるといいですね。つくったことないですけど。

胴体と頭だけの型をつくっておけば耳を変えるだけでこんなにもあれこれつくることができます。

なので、簡単でどうにでもなりそうな型をつくっておくのも楽しいです。

ラップについて

型のお写真を見て、なんでラップ巻かれてるのかが気になってしょうがない方もいらっしゃるかと思いますが、型を抜くときにぱかっと取れやすくするためです。

昔は木型に油を塗って張子紙をはっていたらしいです。粘土に油を塗る作戦もありかと思います。なんならオーブン陶土で焼成したものにはっていくのもありかと思います。

わたくしがラップを巻いている理由は、オーブン陶土焼成前だから形崩れちゃってもいやだわとか、樹脂粘土と張子紙ひっついちゃって取れなさそうとか、そんな感じです。

あ、でも油粘土はラップ巻くことを激しくオススメしておきます。溶けました。

まとめ

  • オーブン陶土が成型しやすいよ
  • 細かいパーツは後付けで考えると楽しいよ
  • ラップは巻いておくとぱかっとしやすい

というのが型作りにおけるポイントでしょうか。もう少しつっこんだ説明もありますが、今回はやめておきます。

一通り読んだら、あとは難しく考えず、やりたいようにやるのが一番いいかと思います。

みなさまの張子ライフが楽しいものになりますように。

より詳しい作り方はこちらから

◉初心者でもできる!やさしい張子の作り方(0) 型作りから完成までのおおまかな流れ

◉やさしい張子の作り方(1) 型作り

◉やさしい張子の作り方(2) 型に紙をはる

◉やさしい張子の作り方(3) 型を出す

◉やさしい張子の作り方(4) 胡粉がけ

※(5)の着色に関しては特に書いていません。

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