北野武監督作品『アウトレイジ 最終章』/ちぃろの映画感想文

もう絶対に続編はいらない

先日、『アウトレイジ 最終章』を観てきた。

アウトレイジシリーズは大好きなので、一作目も二作目も何度も観ている。
一作目ではおくちギュイーンガリゴリ!に衝撃を受け、二作目ではおめめドュルルルルル!に衝撃を受けた。
アウトレイジシリーズは、下手なホラーなんかより断然こわいバイオレンス映画なのだ。

そんなアウトレイジシリーズの最終章。
ストーリーは安定の面白さだったし、毎回楽しみにしている衝撃的なシーンもあったし、ラストは本当にいい終わり方だった。

だからこそ、マジで!ガチで!続編は絶対に作らないでください。

ネタバレなしの見どころ

感想を細かく書こうとすると、どうしてもネタバレしてしまうと思う。
「大友が〜」とか「花菱会が〜」とか語ろうものなら、シリーズを通して観ている人にはあっという間にネタバレになってしまうと思う。

なので今回は、そういうの一切なしで書く。書けるかどうかわからないけど書く。
私は、当たって砕けるタイプのひきこもり主婦なのだ。

今回個人的にかなり楽しめたのは、登場人物たちのファッションである。
もともとアウトレイジシリーズは極道さんたちのお話なので、登場人物たちが着ているものや身に着けているものはもちろん、建物から車から家具から食べているものまで全てにおいて世界観を作り上げるためにかなりこだわっている。

『アウトレイジ 最終章』では、衣装へのこだわりがより強く感じられた。

特に西田敏行演じる、花菱会の西野があるシーンで着用していたネクタイがものすごくかわいかった。
美しい刺繍の施されたネクタイは、まるでお坊さんが座るための座布団のように豪華で品があり、なにより〝極道さんの若頭〟という厳つい立場にぴったりの雰囲気だったのだ。

なかなか緊迫したシーンだったと思うのだが、ネクタイに夢中になりすぎてほとんど覚えていない。ただひたすら「あのネクタイちょーかわいいちょーかわいい」と、ネクタイのことしか考えていなかった。

あのネクタイのシーンでは茶色いジャケットを着ていたはずなので、それを目印にぜひ探してみてもらいたい。

張会長もおしゃれさん

『アウトレイジ 最終章』では、張会長率いる張グループの出番も多い。うちの旦那が大好きな白竜演じる李さんもたっぷり堪能できる。(白竜のポニテがなくなってたのは少し残念だったが)

金田時男演じる張会長は、日本と韓国を股にかける大物フィクサーということで、アウトレイジシリーズでは日本の極道さんとはひと味違った演出がされている。
山王会や花菱会の使用する車は真っ黒なベンツが多いのだが、張会長や李さんが乗る車は真っ白。
屋敷の中の調度品や家具なんかも白を基調としていて、明るくて清潔な雰囲気なのだ。

もちろん張会長自身も、他の登場人物のような〝いかにも極道さん〟というようなスーツを着てはいない。
立襟?詰襟?なんて呼ぶのかわからないがシャツも普通のシャツじゃないし、全体的な雰囲気に品があって美しいのだ。
そんな張会長のおしゃれへのこだわりが感じられるシーンは、まさにラストシーンである。

トレードマークの特徴的なシャツが、やばいくらいおしゃれなのだ。あのね!ビジュー付いてたの!
ビジューはフランス語で宝石を意味する言葉らしいが、張会長が着ているシャツならまじであれ宝石なんじゃね?って思ってしまう。シャツにボタンがなく、ボタンがあるべき場所にビジューで装飾が施されているのだ。襟元にもビジューが付いているのだ。

どんだけキラキラしてんだよ、張会長。おしゃれ番長じゃねぇか、張会長。

まとめ

『アウトレイジ 最終章』を観に行ったのは、私の誕生日の前日だった。

この日は映画の前にジェリーショップで指輪を買ってもらうというミッションがあったのだが、そこのベテラン店員さんの接客があまりにも激しくてかなり疲弊した。
店内に足を踏み入れた瞬間から、買い物を済ませて店を出るまで、ひっきりなしに話しかけてくるのだ。会計中でも、DM用紙に住所などを記入している時でも、こちらの都合や気持ちなどは完全に無視して話しかけてくるのだ。

支払いにクレジットカードを出した時には「ご一括でよろしいですね?」と、有無を言わさぬ笑顔で機械に通した。本当は3回払いにしたかったのに、だ。

アウトレイジもこわい映画だが、ベテランおばさんの接客もリアルにこわい。

アウトレイジ最終章 公式サイト

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