【バガ楽】第3回 ビーシュマ誕生(マハーバーラタ第1巻第94章)

デーヴァヴラタ→ビーシュマに進化!?

人物相関図がわかればバガヴァッド・ギーターは100倍楽しめます!!

マハーバーラタはメインテーマに「誓い」と「運命」があるのですが、隠し味というか隠しテーマ的に「私」というものがあるんじゃないかなと思います。

あれこれ語ると「ほりたみわ」のフィルターを通してお伝えしてしまいかねないので、あまり語りませんが、ちょっとだけ意識して見て頂くとおもしろいかと思います。

デーヴァヴラタは帰ってきたものの、サティヤヴァティーにハートわしづかみされたシャンタヌは王位継承問題で困ってましたね。

それに対して、デーヴァヴラタが取った行動は…

勘のいいデーヴァヴラタ

ビーシュマ

シャンタヌが物思いにふけっていた時、デーヴァヴラタがたずねました。「あなたはどこから見ても安泰なのに、何故苦しんでいるのですか?何も口をきいてくれないし…」

勘がいいというよりも誰でも気づくレベルでした。そしてシャンタヌは答えました。

シャンタヌ

「あ…いや、息子ってお前だけなんだけど、人間って無常だから。お前に何かあったらうちの家系が存続しないから…」

となんだかもごもごと話します。そしてシャンタヌのお話はまだ続きます。

「100人の息子よりお前が大切なんだけど…家系が絶えないことも願ってるし…一人息子じゃ息子がないのと同じって法(ダルマ)を説く人も言ってるし…必要じゃないのにまた妻をめとるのもできないと思って…」

とあれこれ理由を一通り並べて説明しました。

ビーシュマ

全部聞いた聡明なデーヴァヴラタは考えながら外に出て、父の忠臣である老大臣に話を聞きました。大臣は例の娘のことをありのままに告げたのでした。(いいのかな告げちゃって)

それからデーヴァヴラタは老大臣とともに漁師の王のところへ行き、父シャンタヌのために娘を求めたのでした。

漁師の王の心配

漁師の王

漁師の王はデーヴァヴラタを歓迎し、集会所に座っている彼に言いました。

「最高の息子であるあなたの申し出に対し、何の不足があるだろうか。最高の神仙アシタがサティヤヴァティーを欲しがったときでも拒絶したんだけど。…ただ、唯一の難点はあなたが王位継承の強力なライバルになることだ」

そう言われたデーヴァヴラタは答えました。

ビーシュマ

「私の真実の誓いを受けてください。あなたの娘に生まれた息子が王となるでしょう。」

すると再び漁師の王は言いました。

漁師の王

「うんうん…それは全く疑いないことなんだけど…あなたに息子ができるのではないかというのが大きな心配で…」

ビーシュマ
あっ…(察し)

真実の法に専心する男(デーヴァヴラタ)は漁師の王の言葉を理解して言いました。

「私はまず最初に王位を捨てました。そしてまた私の子供についても決意します。今日以後梵行(禁欲)を守ります!息子を持ちません!」と。

彼の言葉を聞いて、漁師の王は総毛立って喜び、「娘を与える」と答えました。

ビーシュマ誕生

花の雨

それを聞いていた天女や神々や聖仙の群が花の雨を降らせました。「彼はビーシュマ(恐るべきもの)だ」と言いながら。(それ以降彼はビーシュマと呼ばれるように)

そしてビーシュマは漁師の娘サティヤヴァティーを車に乗せてシャンタヌにすべてを報告しました。そこにいた周りの人たちも彼のなしがたい行為を讃え「彼はビーシュマだ」と言ったのでした。(ここでも言われてます)

シャンタヌ

父のシャンタヌはビーシュマの行為に満足し、「自分の欲するときに死ねる自由」を彼にあたえたのでした。

 

…というわけで、デーヴァヴラタがビーシュマに進化しました。ビーシュマ誕生です。

そして以降ビーシュマさんはずっと物語の重要なポジションにいます。バガヴァッド・ギーターを楽しむための重要人物です。

今日はここまで。思いのほか進まないですね…。

待ちきれない方はYouTubeで日本語字幕ついてるドラマ版マハーバーラタを観るのもおすすめ。若干脚色されてる気がしますがおもしろいです。インドでは最高視聴率92%を記録した大人気ドラマ!

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ABOUT US
ほりたみわ
クリエイター(イラスト、漫画、熊手、ヒーリング、瓦職人) チーママをやっていたスナックランデブーは魂のかたわれ、はるじが肉体の衣を脱いだことにより閉店しました。ときどき企画&プロデュサー。どこにも偏り切れないカラフルな人。