大切なことはすべて、藤子・F・不二雄が教えてくれた(6)見方を変える

見方を変える

「あの人の態度は間違っている」とか「自分が正しい」って思うこと、ありますよね〜。

F先生の多くの物語に「スタンスが変わったことでの面白さ」を表現しているものがあります。

未来ドロボウ

「お金があれば幸せだ」と思っている青年が余命わずかなお金持ちの老人と入れ替わる話。青年は年を取っているとお金があっても楽しめない。老人はお金では変えられない価値が若さにあると改めて気づく。

これを初めて読んだ時は小学生だったので大して感じるところもなかったのですが、 お金というものが絶対的な価値を持つものではなく、幸せも人それぞれで違うんだなという考えを植え付けられました。

絶滅の島

宇宙生物の襲来によって、人類はわずか数十人になってしまったという話。別の宇宙人に助けられた主人公はなんとか生き残ります。宇宙人が人類を殺戮した理由は、宇宙人の世界では「ハゲの薬に地球人の丸焼きが効く」という迷信のためでした。

なんと人類滅亡がハゲ薬のためという、人類にとってはなんとも理不尽な理由……。生きるために絶滅させてしまったのではない。ハゲの薬のため。

でも人類自身も理不尽な理由で多くの生物を絶滅させているので、所詮人類も動物の一種だなと。人類にとっての悲劇は他種にとってはなんでもないのでしょうね。

ぼくよりダメなやつがきた

のび太のクラスに、のび太よりも劣った多目(ため)くんが転校してきて、のび太は大喜び。

一緒に勉強しては自分より出来ない多目くんをバカにして、かけっこに誘っては多目くんに勝って喜ぶ。なんとも汚い人間の部分が垣間見えます……。

そこでドラえもんは「配役いれかえビデオ」を使い、多目くんをスネ夫に入れ替えたディープフェイクビデオをのび太に見せることで反省させます。

自分がされて嫌なことを自分も他人にしているということを、視点を変えることで気づかせる教訓的な物語。

かと思いきや、実は多目くんはのび太が勉強を一緒にしてくれたり、かけっこを一緒にしてくれたことに大変感謝していたという、二重構造の話になっています。

自分がされて嫌なことはしないように。でも意外と受け取り方は本人次第という深さ。 事実は一つ、解釈は無限!

これ小学生向けの漫画かいな。

オモイコミン

ドラえもんの出したお薬のおかげで、塀の上も畳の上だと思い込んでスイスイ歩けて、野球ボールも風船だと思いこむことでホームランが打て、ジャイアンをビニール人形だと思うことでやっつけられるという話。

そうだと思いこむことで、現実は変わらなくても、行動が変わり、結果が変わる。

これを小学生が読むことで、多くの自己啓発になったのではないかと改めて感じます。

思考は現実化する

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