
ナナイロに染まる瞬間
日々の暮らしの中で、ふとした瞬間に胸がふわりと揺れることがあります。
たとえば、信号待ちのときにすれ違った人の、何気ない笑顔。あるいは、喫茶店の窓際で読書をしている友人の、カップを置く仕草。
それは、誰かと深くつながったという実感でもなく、大きな事件が起きたわけでもない、しかし確かに心に残る——そんな場面です。
この「名もなき瞬間」を、私たちはしばしば忘れてしまいます。忙しさや効率に押され、思い出す余裕すら失いがちです。ですが、こうした何気ない光景の中にこそ、人と人との「関係性」の本質がひそんでいるのではないでしょうか。
光に溶け合うように、相手の気配を感じながら生きていく
ナナイロという名前には、「七つの色」と書いて、さまざまな感情や状況、出会いと別れを包み込むやさしさが感じられます。赤、青、黄、緑、紫――それぞれの色が主張することなく、やわらかく混ざり合うさまは、まるで人間関係そのものです。強い言葉でぶつかり合うのではなく、光に溶け合うように、相手の気配を感じながら生きていく。ナナイロには、そうした調和のイメージがあるのです。
そしてナナイロの魅力は、音にも色づいています。OTOTOYの記事では、熊本出身の4人編成バンドとして紹介され、彼らの音は「虹のように多彩なポップ・サウンド」と称されています youtube.com+2ototoy.jp+2youtube.com+2。L’Arc〜en〜Cielという共通項を持ちながら、爽やかで軽やかなポップ音楽へと昇華されていて、音の一つひとつにまるで色があるかのようです。
バンドメンバーの出会いもまた、人と人との関係性の“抒情性”に満ちています。VoのゆいとGtのまきおは、L’Arc〜en〜Ciel好きがきっかけで意気投合し、ネットを通じてBaの鉄を誘い、最後にPfのあきままが加わって今の形に。思えば、この縁の重なりも、「映画の1コマ」のように胸に残るエピソードです。
ナナイロとの出会いは「不思議な縁」
僕の友人が毎年開催するイベントに僕が参加。ここで出会ったわけではなく、このイベントの2次会で居酒屋で連れ立って行った友人とワイワイとそのイベントについて話していました。隣のテーブルからそのイベントのキーワードが。まぁ先ずその隣のグループと乾杯。少し一緒に語らった後に、東京の渋谷でコミュニティを開催してるから次回ぜひと。不思議な縁です。後日、その渋谷のコミュニティに参加したらナナイロのゆいさんとの出会いがありました。ナナイロというバンドで活動している。曲はこんな感じ、どれどれと聞いてみたら、そこに広がるナナイロの世界。多層な多彩なグラデーションが広がる世界が待っていました。
本当に不思議な縁です。もし友人のイベントに参加してなければ、2次会で居酒屋に参加していなければ、渋谷のコミュニティに参加していなければ、ゆいさんとも出会わないし(別の出会いはあったかもしれないけど)、そのナナイロの世界に出会うこともなかったと思うのです。
まるで映画のあるシーンの“サウンドトラック”
ナナイロが描く音のグラデーションは、まるで映画のあるシーンの“BGM”のようです。軽やかなリズムに、少し切ない旋律が重なり、ふとした瞬間に感情を揺らす——そんな抒情性が彼らの楽曲にはあります。大きなドラマではなく、「日常の中の小さな感動」を丁寧に彩る。その姿勢は、世間平和を紡ぐ優しい精神とも共鳴します。
映画において重要なのは、派手な演出や結末ではありません。むしろ、何気ない視線や沈黙の間(ま)といった“間の美学”こそが、観る人の心に深く刻まれます。ナナイロの音楽もまた、その“間”に息づく感情をすくい取り、抒情へと昇華しています。
このような音楽と態度は、AIでもデータでも代替できません。人と人が出会い、関わる中でのみ育まれる“気配の共有”――それは、ナナイロが紡ぎ出す音の色であり、情景なのではないでしょうか。
相手の内側へ色を想像する姿勢
DJ AKKYが所属する会社である2.5合同会社は「世間平和」を進めています。
「世間平和」とは、世界がすべて円満に進むことではありません。誰かとぶつかり、すれ違ったとき、そんな時こそ「相手の内側へ色を想像する姿勢」が問われます。白か黒かではなく、グラデーションを感じ、声にならなかった言葉や表に出なかった思いを想像で受け取る。その姿勢が、“世間”をやさしく照らす光になるはずです。
世界はかつてない速度で変化を続けています。便利さや正しさを追い求める一方で、誰かの小さな表情に気づく力が試されています。そんな時代だからこそ、「ナナイロ」のように音に色を灯す存在が、より必要とされているのではないでしょうか。
もしもあなたが、今日ふと出会った誰かの仕草に、ほんの少しだけ心がゆれたなら。それは、あなたの中の「ナナイロ」が共鳴した瞬間かもしれません。その感覚を、大切にしてください。それがきっと、明日をやさしく照らす一色になるはずです。
というわけで お約束のセットリスト
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